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離婚をするかどうかを決める局面で、世間体を気にする人は珍しくありません。ですが、意識しすぎると自分のプラスになる判断ができなくなるかもしれません。
今回は、人間心理を深く知る桔梗さんから…
- 離婚における世間体を気にしている人の心理
- 離婚者に対する実際の評価
- 世間体を気にしないで離婚に踏み出せるようになるには?
- 世間体が気になる人がそのまま離婚に踏み出したほうが良いケース
- 世間体が気になる人が離婚を踏みとどまったほうが良いケース
について教えていただき、内容をまとめました。世間の目を意識して離婚のことを決めきれずにいる人は、ぜひお役立てください。
離婚における世間体を気にしている人の心理
世間体を気にするあまり、何のための離婚なのかを見失う恐れがあります。良くないと知りつつ意識してしまう人もいますが、どんな心の状態なのでしょうか。
自信のなさ
世間体を気にする人は自信がないため、人の目を極度に気にします。また、世間体が気になってしまう人には、子どものころからコンプレックスの強い人が多く、普段から人にどう思われているか気になってしかたがありません。そのため、離婚することによって周囲から好奇の目で見られるのを恐れてしまうのです。
目立たないでいたい
離婚をすると親戚に知られたり、ご近所やママ友に知られたりする可能性もありますよね。普通でいたいと強く思う人は、離婚して悪目立ちするのを嫌がる傾向があるのです。そしてこの気持ちが強い人ほど、世間体を気にしやすいといえるでしょう。
負けたくない
“負け組”や“勝ち組”という言葉がよく使われるようになってずいぶんと経ちますが、離婚に対して人生における負けのイメージを持っている人は少なくありません。そして実際にそのように思っている人は、敗北感を味わいたくないという心の働きがあって、離婚に際して世間体を気にしすぎる傾向があります。
親が世間体を気にする人
世間体を気にする人は、自分の親がやたらと世間体を気にする人であるケースが珍しくありません。多くの場合、子どもは親からの影響を強く受けて育つので、親が世間体を気にする人であれば、自分も同じような大人になってしまうのです。
離婚者に対する実際の評価
世間体を気にしすぎる人は、世の中の人が離婚者にどう思い、扱うのかを知れば、意識に変化があるかもしれません。ここでチェックしておきましょう。
ほとんどの人は離婚者を軽く見てあなどるような真似はしない
ひと昔前なら離婚した人に対して、人生の失敗者だとか、人生の落第者などの目で見た人もいたでしょう。今でも年配者の中には、そう思っている人もいるかもしれません。
しかし、今では大多数の人が、離婚に対して悪いイメージを持っていないでしょう。離婚した人を見て、「大変そうだな」と思うことはあっても、バカにしたりするような人はごく少数です。
仕事上の立場がまずくなるような心配は基本的にない
昔の大企業の場合、家庭を守れない人は人間的にも問題があるとみなされ、仕事を辞めさせられるようなケースもありました。ですが、近年では会社とプライベートは切り離して考えるべきなどの意見が広がっています。
もちろん、会社によってはいまだに頭が古い上司がいる可能性はあります。しかし、そのような環境で働いているわけではなく、社内不倫のような離婚理由でもないかぎり、離婚が直接的に仕事に悪影響を及ぼすようなことにはまずならないでしょう。
世間体を気にしないで離婚に踏み出せるようになるには?
以下の3つを押さえると、離婚に向けて進むにあたり世間体を強く意識しなくなれる可能性があります。では、順番に見ていくことにしましょう。
自分が思うほど世間は自分に関心がないことを知る
世間の目を気にしすぎている人は、自分が人をよく見ていてジャッジ(判定)しているために、まわりも同じと思い込み気になるのです。
しかし、世間は自分のこと=生活や仕事で忙しく、あなたが思っているほどあなたのことを見ていません。冷静になってみれば、そのことに気づけるでしょう。
自分の選択は間違っていないと自信を持つ
あなたの人生はあなただけのもので、世間が自分の人生の責任をとってくれるわけではありません。そのため、世間体を気にして行動を起こさないことは、時間を無駄にしていることだと気づきましょう。
あなたが離婚すると選択したのであれば、何も迷うことはありませんよ。
とことん世間体を気にしてみる
世間体がどうしても気になって仕方がない状態に陥っている場合、人の目を気にしないようにと思う気持ちがマイナスに作用しているのかもしれません。それはつまり、世間体を気にしないでおこうと意識するからこそ、逆に気になってしまう状態です。
こういったときには、逆にとことん気にしてみると、「どう思われてもいいや!」と吹っ切れる日がくるはずなので、試してみてください。
世間体が気になる人がそのまま離婚に踏み出したほうが良いケース
ここであげている深刻な夫婦の問題を抱えている場合は、世間体が気になる状態をどうにかする前に、離婚をしたほうが良い人ということになります。詳しくチェックしていきましょう。
パートナーから身体的または精神的暴力を受けている
もしあなたがパートナーからDVやモラハラを受けているのなら、世間体を気にしている場合ではありません。身体的な暴力であっても精神的な暴力であっても、傷が深くなるほど立ち直るのが難しくなりますし、取り返しのつかないことになってしまう可能性も0ではありません。そのため、手遅れになる前に離婚のための行動を起こすことをおすすめします。

パートナーと仮面夫婦になっている
仮面夫婦の状態を続けると、親や友人の前では仲のいい夫婦を演じて、自分の気持ちに嘘をつき続けることになります。自分の気持ちに嘘をついていると、あなたが思う以上に精神的なストレスを抱え込んでしまい、放置しているとうつになるリスクもあるのです。
また、仮面夫婦の状態は、子どもに対しても悪影響を与えてしまいます。いくら隠しているつもりでも、両親の仲が悪いことは子どもに伝わってしまうもの。子どもは両親の不仲の原因を、自分のせいだと思ってしまう傾向があります。
そのため、子どもがリストカットなどの自傷行為をしたり、うつや不安症などの精神疾患にかかったりするケースが非常に多いのです。
世間体が気になる人が離婚を踏みとどまったほうが良いケース
仮に今のままパートナーと別れたとしましょう。
その結果、周囲の目ばかりが気になってしまい、仕事などすべきことが手につかなくなってしまうリスクがあります。ひどい場合には、人の目が怖くて外に出ることすら困難になってしまう心配もあるでしょう。
また、夫婦関係を修復する余地がまだ残されているかもしれません。それなのに、そこに目を向けないまま別れてしまうと、あとでやり直せたことに気づいて悔やむ可能性があります。
離婚は人生を大きく変えてしまうイベント。別れたほうが幸せになれるという確信を持てないのであれば、離婚を決断するよりも少し我慢して、夫婦仲を改善する方法を模索してみましょう。
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まとめ
世間体を意識しすぎてしまうと、離婚だけにかぎった話ではなく、いつまで経っても前にも後ろにも進めないままの状態になりやすいです。その状態が長く続けば、失った時間の中で得られたかもしれないものが得られずじまいになる可能性があるほか、より多くの、またはより大きなものを失う恐れもあります。
そんな羽目になるのを避けたいのであれば、世間基準ではなく自分基準で判断できるようになりましょう。この記事で紹介したことを参考に、自分にとって最善の選択をしてください。