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離婚の話が進まなくて、心が折れそうになる人は珍しくありません。相手が離婚に同意してくれなかったり、条件に折り合いがつけられなかったりする状態が長引けば、先行きが見えなくなってしまいます。
離婚までの期間を把握するとともに早く決着をつけるため、男女のトラブルとその対処法について深く知るAnnalieseさんのお力を借り、
- 離婚成立までにかかる平均期間
- 【離婚方法別】離婚成立までにかかる期間
- 離婚成立までにかかる期間が短い人の特徴
- 離婚成立までにかかる期間が長くなる人の特徴
- 離婚成立までの期間をできる限り短縮する方法
をお伝えしていきます。離婚までに必要な期間や、最短で離婚するための方法を知りたい人は、チェックしてみてください。
離婚成立までにかかる平均期間
離婚の話がまとまらないと、身も心も疲れ果ててしまうことに……。あらかじめ、どの程度の日数を要するのかを把握しておきたい人のために、離婚成立までの平均期間についてまとめました。
離婚成立までの平均期間は離婚方法によって異なる
離婚を成立させる方法は、おおまかに分けて3種類。協議離婚・調停離婚・裁判離婚です。それぞれの方法で、離婚成立までの期間には違いがあります。
どの方法で離婚が成立するかについては、お互いが離婚に同意しているかどうか、離婚時の取り決めに納得できるかどうかなどによって変わってきます。
離婚成立までの平均期間がもっとも短いのは協議離婚
多くの場合、協議離婚は離婚までの所要期間が一番短いです。その反対に離婚調停、裁判離婚へと進むにつれて離婚までの平均期間は長くなる傾向があることを覚えておいてください。
離婚成立までの期間が長くなるほど費用がかさみ、精神的にも疲れてしまうケースが多いので、なるべく円満かつスムーズに離婚することが大切です。
【離婚方法別】離婚成立までにかかる期間
離婚が完了するまでに必要な日数は、先述した3種類の方法によって異なります。それぞれの具体的な所要期間については、以下のとおりです。
協議離婚で離婚する際の所要期間
夫婦の話し合いによって離婚する協議離婚は、平均2~3ヶ月ほどで離婚が成立します。どちらかが離婚を切り出したときに、相手側も離婚を考えていると、2人の話し合いだけでスムーズに話を進められます。離婚時の条件についてもお互いが同意できれば、早く離婚できるでしょう。
協議離婚の場合、最短でその日のうちに離婚が成立します。役所に離婚届を出すだけで済むからです。ただし、離婚後の生活やあとあと起こり得るトラブルのことを考慮すると、勢いで離婚するのはおすすめできません。
【協議離婚の方がいい?】協議離婚のメリットを確認しよう!
調停離婚で離婚する際の所要期間
協議離婚で話がまとまらなかった場合に、第三者が介入して離婚を進める方法が調停離婚。家庭裁判所でおこなわれる調停離婚では、調停委員が夫婦のあいだに入って、お互いの要望などを聞き取りながら調整をしてくれます。
この離婚方法では家庭裁判所とのやりとりが必要になるため、離婚までの所要期間は協議離婚よりも長くなりやすく、半年~1年ほどで離婚が成立するケースが多いです。家庭裁判所に離婚調停を申し立て、裁判所からの連絡を待ち、調停がはじまるまでの期間だけでも約1ヶ月はかかるので、協議離婚よりもスピード感に欠けるのがわかるでしょう。
【調停離婚】離婚を調停で成立させるメリットとトラブルについて確認しよう
裁判離婚で離婚する際の所要期間
調停離婚でも話がまとまらず離婚が不成立となると、裁判離婚へと進むことに。裁判離婚は裁判官によって離婚に対する判決が出されるもの。調停離婚とは違い、裁判離婚で下された結果には強制力が伴います。
裁判離婚の場合、離婚が成立までの期間は1年以上。なぜなら、裁判離婚をするためには調停離婚を経ていないといけないから。調停離婚は早くても約半年の期間が必要なので、その後はじまる裁判離婚をプラスすると1年以上になりやすいのです。
そのため、裁判離婚をする際には、平均1~2年の期間を要するととらえておきましょう。なお、話をまとめられないと最高裁判所まで持ち込むことになり、3年ほどの期間がかかることもあります。
【裁判離婚は時間がかかる】離婚訴訟になった場合の3つの終結の仕方
離婚成立までにかかる期間が短い人の特徴
すんなりと離婚できる場合、悪くない条件が整っているケースが多いもの。短期間で離婚できる人の特徴として多いのは、次の2つです。
お互いが離婚に同意している
すでにお伝えしたように、離婚成立までの期間が短いのは協議離婚です。お互いが離婚自体や離婚条件に納得できれば、離婚届を役所に提出するだけで離婚が成立します。
ただし、財産分与などについてはしっかりと話し合っておくことをおすすめします。離婚届を出してから問題が生じてしまう恐れがあるからです。
離婚後にトラブルになることでお金や時間、労力などを無駄にしてしまわないよう、得られる財産や権利などについてはしっかりと確認し、書面に残すなどの対策をとっておきましょう。
早い段階で専門家に相談している
離婚するとなると、関連する法律や手続きのことなど、素人には分からないことがたくさんあります。お互いに知識がない状態では話し合いがこじれやすく、それでもなお自分と相手だけで離婚成立をめざすとなると余計に時間がかかる傾向があります。
早期に離婚成立にいたっている人は、そんな問題を解消するため、早いうちに専門家のサポートを受けはじめているケースがめずらしくありません。
離婚成立までにかかる期間が長い人の特徴
なかなか離婚できない人は、次の2つのどちらかまたは両方の問題があるケースが多いです。もし当てはまっている場合には、離婚への気持ちをより強く持ってくださいね。
離婚の話がまとまらない
相手が離婚に同意してくれなかったり、財産分与や慰謝料などについての条件をすんなりと受け入れてくれなかったりすると、調停離婚や裁判離婚へと進まなければいけません。協議離婚に向けての話し合いをするなかで、どこかで離婚について折り合いがつけられないと時間がかかってしまうのです。
子どもがいる
ただでさえ離婚時には財産分与や慰謝料など、決めておくべきことがたくさんあります。それに加えて、子どもがいると離婚時に決める必要があることが増えるので、話し合いが難航しがちです。
具体的には、離婚に向けて子どもの親権をめぐって争う、養育費の金額や面会交流権でもめると、離婚成立まで余計に時間がかかりやすくなります。
なお、親権については、離婚届に記載しなければ役所に提出しても受理されません。
親権とは? ~親権が取れれば子どもと暮らせるの?~
離婚成立までの期間をできる限り短縮する方法
早く離婚話を終わらせたい場合、あなた自身の頑張りによってアプローチする方法と、他人の力を借りる方法があります。これらの方法をうまく使って最短で話をまとめましょう。
相手を不利な状況にできる証拠を用意しておく
たとえば、パートナーの不倫や家庭内暴力で離婚をする場合、証拠を提出することで調停離婚や裁判離婚でも判決が下されやすくなります。証拠を示されると相手は否定できません。あなたにとってより有利な条件で離婚を成立させる際にも役立つので、できる限り多くの証拠を集めておきましょう。
相手の不倫に関する証拠の一例としては、不倫相手と肉体関係があったことがわかるメールやLINE、ラブホテルに出入りする様子を写した画像などがあります。また、家庭内暴力に関する証拠としては、DVによりケガを負ったときの診断書やケガの画像、警察などに相談した記録などがあると良いです。
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できるだけ早く離婚の専門家に相談する
たとえば、弁護士は裁判所が絡む離婚をするにあたって依頼するものと思っている人もいますが、協議離婚成立に向けての相談・依頼も可能です。相手側とのやりとりのいっさいの窓口にもなってくれるので、相手と顔を合わせたくない人には好都合でしょう。
また、探偵も頼れる存在です。自力での証拠集めができないまま時間が過ぎ、離婚成立にいたるまで長くかかってしまうのを防げる可能性が高まります。
まとめ
離婚までの期間を短くするための鍵は、できる限り円満に離婚することです。長期戦を避けたい人は、最短で離婚できる協議離婚に照準を合わせて、スムーズに別れられるように話を進めましょう。
ただ、早く離婚したいからといって、財産分与や慰謝料などの必要なことを決めないまま離婚届を提出してはいけません。あとで困るのはあなた自身です。また、子どもがいる場合には、親権や養育費などについてもしっかりと交渉し、より良い形で別れられるように努力しましょう。
……離婚までの期間が長引くほど心身ともに疲弊してしまいがち。だからこそ前もって離婚までの道のりを把握し、必要とあらば専門家の手助けを得て、最善策をとれるように準備してくださいね。
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