Let`s divorce(離婚しましょう)~国際結婚したけど、文化の壁は厚かった~

大学の卒業旅行はイタリア。

情熱的な彼に惹かれて帰国後も遠恋

海を越えて、距離を超えて成就させた国際結婚!

と思ったけど、無理よりの無理。

言語も習慣もぜーんぜん違って、夫婦仲は最悪に…!

お互い離婚したいと思ってるんだけど、親権とか養育費とかどうすりゃいいの?

離婚も国際化?~国際離婚の事情~

「私の彼、外国人なの」レディーファーストに、日本の男性よりも大人びている思考。「外国のひとと結婚したい」と考えたことのある女性は少なくないのではないでしょうか。まんが、アニメ、ドラマ。いいとこどりなことが多いので、国際結婚についつい夢見てしまいます。

しかしながら、何ごとにも理想と現実には格差が生じるもの。毎年2万組の国際結婚が成立しますが、国際離婚もまた多いのです。

国際結婚の場合、昔ほどではないにしても、言語や宗教、さまざまな文化の違いで、結婚するまでのハードルがあるでしょう。なかには、長年遠距離恋愛のすえ、ようやくゴールインなんて方もいると思います。せっかく苦労して、結婚したのになぜ離婚を選択してしまうのでしょうか。

国際離婚をする理由

国際離婚をする理由として、挙げられるのはおもに以下が考えられます。

  1. 価値観の違い
  2. コミュニケーション不足
  3. 両親との関係

価値観の違い

夫婦の価値観の違いが離婚に発展するのは、日本人同士であってもままあることです。とはいえ、前述したとおり、外国人と結婚した場合、宗教や食文化の違い生活習慣の違いが顕著であることが多いです。特に宗教観の隔たりは、お互いにストレスがたまる要因の一つになるかもしれません。というのも、日本人には、多神教の文化が根付いていて、特定の神さまや宗教を信仰しているというひとはあまり多くありません。

対して、夫がどこの国出身であっても、特定の宗教を信仰していることが多いです。加えて、おなじ宗教でもどこの宗派に属しているかでも教義が違うこともあります。当然、宗教上食べるのを禁止されているものもあります。たかだか食べ物くらいのことで、と思ってしまいますが、好きなものをおいしいね、と共有できないことは結構辛いものがあります。ほかにも、仕事への考え方や育児、お金への価値観の相違もあげられると思います。

コミュニケーション不足

承知のうえ結婚したとはいえ、母国語が使えない、もしくは双方の言語能力の不足で意志疎通が円滑じゃない状態は、コミュニケーション不足に陥りがちです。たとえば、言葉が持つ意味とは別の意味で言ったのにも関わらず、外国人の夫は額面通りに受け取ってしまう可能性があります。ちょっとわかりにくいと思うので、例を出しましょう。

例:妻が「もう、きらい」と夫に言った。

上記のセリフを文字通りに受け取れば、妻は夫が嫌いであることです。しかしシチュエーションによって以下のような意味も含まれることもあります。

  • 「きらい」は照れかくしで、本当は好きだという意味
  • 「きらい」と言ったのは、構ってほしいからで、本心では嫌いじゃない

同じ日本人同士でも、場合によっては伝わらないニュアンスなので、日本語が不自由であればなおさらですよね。また、妻の方も、上記の言葉を「hate you」とか「dislike you」など、夫の言語で直訳して伝えてしまうことがあります。上記の言葉は、言外の意味などなく、本気できらうときに使う言葉です。英語以外の言語でも、日本語から直訳すると、「憎んでいる」くらい強いものもあります。こういった食い違いを繰り返すうちに、夫婦仲が悪くなってしまうということも考えられるでしょう。

両親との関係

義両親との疎通がうまくいかなかったり、自分の両親が国際結婚に良い顔をしていなかったとき考えられます。夫が日本語を流暢に話していても、義両親もそうとは限りません。夫が義両親を日本に呼び寄せ、一緒に暮らそうとすると大変です。

また、夫の出身国にもよりますが、文化によっては親を何より大切にする文化が根付いているところもあります。日本人感覚で「マザコン」と思えてしまうこともあるかもしれません。一方で自分自身の両親が国際結婚に反対していた場合、夫とのあいだで板挟みになることも考えられます。

以上が国際離婚をする主な理由でした。

国際離婚は大変?~住んでいる国によって適用される法律が違う~

国際離婚とひとくちにいっても、離婚の方法は一律ではありません。と言うのも、そもそも離婚の手続きは、国によって違うからです。

国際結婚をした夫婦には以下のシチュエーションが考えられると思います。

  1. 外国人の夫の国で暮らす
  2. どちらの出身国でもない第3の国で暮らす
  3. 妻の国、日本で暮らす

日本の法律では、通則法と言うものがあります。それによると、以下のような規定がされています。

二十五条

婚姻の効力は、夫婦の本国法が同一であるときはその法により、その法がない場合において夫婦の常居所地法が同一であるときはその法により、そのいずれの法もないときは夫婦に最も密接な関係がある地の法による。第二十五条の規定は、離婚について準用する。ただし、夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときは、離婚は、日本法による。

上記をみてわかるとおり、離婚の規定は婚姻の規定を準用します。したがって、離婚の法律は下記の4パターンに分かれることになるでしょう。

  1. 夫の国の法律に沿って離婚の手続きをする
  2. 妻の国(日本の法律)に沿って離婚の手続きをする
  3. 第三国の法律に沿って離婚手続きをする
  4. 夫婦にとって一番密接な関係があった国で離婚手続きをする

上記にあてはまる国の法律に沿って離婚の手続きを進めます。基本的に婚姻の手続きをした国で離婚の手続きをするのが一般的だと思います。ただし注意していただきたいのは離婚の手続きをした場所によっては、相手の出身国や日本で改めて離婚の手続きをしなければならないケースもあります。例えば、ドイツで離婚の手続きをした場合、離婚成立後、3か月以内に日本式の離婚届を戸籍がある市区町村に提出しなければなりません。

また、反対に日本で離婚成立したとしても、制度の違いで相手国の出身国の法律に沿って離婚手続きをおこなわなければいけないこともあります。海外で離婚の手続きをするときには、事前に日本大使館などに確認を取っておいたほうが賢明かもしれませんね。

国際離婚をするときにだいじなこと~養育費、親権はしっかり決めておこう~

前章では、国際結婚をした夫婦の離婚手続きは国によって対応が異なることをお伝えしました。今回は、夫婦が日本に在住しているケースの離婚についてお話していきたいと思います。

日本の国際結婚をした夫婦の離婚手続きは、日本人同士の夫婦と基本的に変わりありません。協議離婚も出来ますし、話がまとまらない場合は調停をおこなうことも可能です。調停で成立しない場合には、審判、もしくは裁判で決着をつける部分も変わりありません。しかし、夫婦のあいだに子どもがいた時の親権や養育費については、注意が必要です。

国際離婚の親権のあつかいについて

前章で、国際離婚をする場合、どの国の法律に準じるのかの説明をさせていただきました。夫婦が日本に在住している場合、日本の法律によって離婚手続きがおこなわれることになります。

しかし、ここで親権の取得をめぐり、もめる可能性があります。というのも、日本では離婚した場合、どちらか一方の親が親権を持つことになっています。

アメリカやフランスなど欧米諸国は、離婚後でも共同親権であることが多いのです。夫の立場からすると、日本の法律に対し、本国との法律の違いにとまどい、理不尽を覚える可能性があります。結果、離婚協議では収まりがつかず調停、裁判へと発展することもあるのです。

日本の法律では、監護養育が出来る方、つまり子どもの幸せを一番に考慮され、該当した方に親権が付与されます。そのため、子どもが元々住んでいた国が日本であるときかつ夫が出身国に帰る場合には、親権を取得できる確率が高まります。しかし、住んでいる国が相手の出身国だったり、第三国であったりするケースで、父親の了承を得ず、子どもを日本に連れていってしまうとハーグ条約に違反している可能性があります。

ハーグ条約(※1)とは、子どもの連れ去りや、面会交流の拒否を防止する国際条約で、101か国(※2)が加盟しています。ハーグ条約は国際条約子供の連れ去りをおこない、返還を拒否した場合には日本の法律上でも違法になる可能性があるのでご注意ください。

※1ハーグ条約の詳細は外務省のページをご確認ください。

※2令和元年(2019年)10月時点のデータ

国際離婚の養育費の難しさ

国際離婚では、親権とならび養育費の支払いの難しさも挙げられます日本の制度では養育費の取り決めを公正証書にすることで、給料差し押さえなどの強制執行が可能です。国際離婚をしても相手方が、日本に在住、かつ勤め先などがわかれば、公正証書にしておけば強制執行をすることが出来ると思います。

しかし、元夫が日本を離れ、出身国に帰ったり他国にいる場合には、確実に養育費を取り立てる術がありません。というのも、仮に日本で養育費の強制執行を申立てしたとしても日本での債務名義の強制執行が可能かどうかは元夫が在住している国の法律によるからです。養育費については、離婚時に一括で支払ってもらう方法が良いかと思いますが、けっこうな高額になるので、ひとによっては難しいかもしれませんね。

体験談

今回は、国際離婚についてさまざまな観点から考えてきました。本章では、国際離婚を経験した、ちょっと後味の悪い体験談を紹介したいと思います。

どうしてこんなに片付けない~大恋愛の後に残ったにが味~

妻:カレン(34歳)

夫:レオナルド通名:レ二―(33歳)

娘:さりは(5歳)

 

私と夫のレオナルドこと、レニーと出会ったのは、大学の卒業旅行のイタリアでした。イタリアではフィレンツェに滞在しており、そこの絵の修復の工房で働いているのが彼でした。バル(安い酒場)で会い、絵の趣味で意気投合。旅行が終わるころには付き合いはじめ、5年ほどお互いの国を行ったり来たりして、遠距離恋愛をしました。私の両親や彼の両親の反対を押し切って、28歳のときに妊娠が発覚し、日本で籍を入れ、結婚。

結婚後、レニーは仕事を辞め、日本で生活することになりました。

彼は日本語が不慣れなので、仕事がなかなか見つからず、私がメインで働くことになりました。料理が上手で、子守も上手。普通の家庭とは少し形が違うけれど、それなりに仲良く暮らしていたと思います。しかし、レニーが日本の生活に慣れるにつれて、次第に部屋が汚くなってきました。

一日家に居るなら、料理以外の家事も手伝ってよ、と言いましたが、都合が悪くなると、「君の発音が悪いからわからない」ととぼけて話になりません。仕事が忙しくなるから、せめて、料理の片付けをしてほしいと言いましたが、「日本人は働きすぎだよ」と逆に諭してくる始末。大体、料理を作ってくれるのは感謝しているけれど、イタリアにいるときの値段だと思って食材を買うから、食費を圧迫してるというのに…

金銭面の緩さや、生活の違いにしんどくなった私は、とうとう離婚を切り出しました。すると、はじめは冗談と笑っていましたが、こちらが本気だと分かると、親権で大モメイタリアの制度は日本の制度とことなるので、混乱するのはわかりますが、こっちの言い分は全然聞いてくれず…。結局両親に、頼み込み、弁護士の先生を探し、何とか離婚をすることが出来ました。

弁護士の先生のおかげで、親権も養育実績の点で、不安がありましたがなんとか取得することができました。養育費についても取り決めましたが、取り決めた直後に日本から出国してしまい、消息不明になってしまいました。これではどうしようもありません。

養育費の請求をしようにも、居所が全くつかめないので、泣き寝入りです。もともと期待はしておりませんでしたが、お金が発生すると逃げるなんて最低です。

けれど、娘を連れ去るといった行為をしないだけましだったと思うしかないのかな…。現在は私の両親の力を借りて、仕事をしながら育てています。

もう金輪際、恋愛なんかしないつもりです。娘の成長を楽しみに生きていきたいと思います。

まとめ

今回は国際離婚について考えてきました。文化の違いや生活の違い、価値観の違いは育った環境が異なるので、仕方がありません。

愛があれば、すべてを許容できると思えたら素敵ですが、現実的にはなかなか難しいです。夫が外国人の場合、通常の離婚よりも手続きが煩雑になります。

また、子供がいた場合、親権や養育費などで大きな争いになる可能性があります。独力では対応が困難なトラブルもありますので、一度弁護士に相談して見ても良いかもしれません。

 

 

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