メンヘラでモラハラな夫と離婚したい!~夫婦は支え合いとか言うけれど、あいつは私におんぶにだっこなんだが…!~

「○○が一緒に居てくれないと寝れないよ」「今日は、一緒に居てよ」「なんで子どもの世話ばかりするんだよ。僕を見てよ」

恋人のときから甘えんぼだった夫。心が弱いところも繊細なところも私が支えればいいと思った。

けど、しかし、でもな!要求にこたえてたら、更に要求が大きくなるんだってばよ!

無理よりの無理すぎて、もうどうすれば良いのか分かんないんだけど、離婚って出来るの…?

支えたってメンヘラは治らない~要求は大きくなる一方?~

メンヘラとは、おもに「病んでいるひと」や「精神疾患をもつひと」を指した言葉です。精神疾患を持つ方を、否定的に表す言葉と思われがちですが、実際のところ「負」のイメージばかりではありません。

メンヘラっぽい男性を好む女性も少なくないと思います。「自信は無いが大きな夢を持っている男性」は、「支えてあげたい」とか、「私が前向きにさせたい」と思う女性がハマりがちです。

個人的意見ですが、支えても支えても終わりが見えず要求が大きくなるばっかりで大抵は逃げ出したくなります

「情」を感じていたり、「悪い人じゃないから」と思っていたりするとドツボにハマり、自分自身の精神も不安定になってきますやばいと感じたら、すぐに逃げた方が良いです。そのうち、異常に慣れてきて逃げられなくなってしまいます。

そもそも精神疾患を持っている人と、一緒に暮らすのはかなりの覚悟が必要!

ご覧になっている方の中には、すでに経験されたひともいらっしゃると思いますが、「精神的に病んでいるひと」と一緒に暮らすのは至難の技です。以下のようなことを我慢しなければいけません。

  • 自信がなく、常に自己否定ばかりをしている
  • 自己否定と同じくらいの自尊心がある
  • 言っていることが二転三転する
  • 衝動的に自傷行為へ走る
  • 気分次第で要求が変わる
  • 謝らないし、お礼も言わない

恋愛中や新婚中は、アドレナリンやドーパミンといった、脳内の快楽物質や、興奮物質が分泌されているので、夫の心の弱い部分も「良いこと」に変換され、それほど気にならないかもしれません。

しかしながら、興奮状態は長くは続かず、夫婦として落ち着きを持っていくことがほとんどです。

夫のメンヘラ具合が異常であったとき、妻の思考パターンは大体二つに分かれます。夫が異常であることに気づき、対策を練る、もしくは異常にバイアスをかけ、日常として認知しようとする、のふたつです。「異常に気づいている」状態ならば、支えるための方法の確認、離婚の可否などを判断出来ますが、「日常として認知」してしまうのは問題です。

夫の行動に対して、バイアスがかかるのは、常日頃起こっている異常に対して反応してしまうと、心が疲弊するのを防ぐための、ある種自己防衛のようなものです。

しかし、バイアスがかかったままにしておくと、本当に危険な兆候でも、そのままスルーしてしまい、手遅れになりかねないのです。

メンヘラ夫がエスカレートすると…

精神疾患は、専門的な治療が無いとほとんど根治することは出来ません投薬治療やカウンセリング治療などを経て、ゆっくりと回復していくのです。

したがって、診断も診療も受けず、「支える」を続けていると、共依存に陥ってしまう可能性が高くなり、ますます解決が難しくなります。加えて、病状にもよりますが、支えられることが当たり前だと感じ、要求がエスカレートしていくこともあるのです。

エスカレートすると、以下のような状態になることがあります。

  • 暴力を受ける
  • 暴言や人格否定をされる
  • 過剰な制限を受ける

心の不安定な人間は、他者を攻撃したがります。他者を攻撃することで、自身の傷ついた自尊心を回復させ、自己を肯定することが多いからです。攻撃対象になるのは、当然最も近くにいる妻や子どもになります。とはいえ、攻撃を繰り返しても束の間の「優越」を感じられるだけで、根本的な解決方法にはならず、むしろ二次被害を受けることがあるのです。

「私が攻撃されて、夫が良くなるのなら」と我慢するのはやめましょう。要求がエスカレートし、次第に命にかかわる怪我を負わされかねません。本当の意味で「支えたい」と感じたのならば相手が嫌がろうが何だろうが、病院へ連れて行った方が良いです。

また、子どもがいる夫婦の場合、夫が妻を虐げる姿を見せたり、子ども自身に暴言を吐いたりする環境下で子どもが育っていくのは地獄です。

精神的・肉体的に虐待を受けた子どもは、「肯定してほしい」「注目してほしい」「愛がほしい」と、情緒面でアンバランスになりがちです。こと、幼い子どもにとって親は、世界のすべてです。そこで、はぐくんだ価値観は良し悪し関わらず、かならず彼、彼女の人生に大きくかかわってきます。

したがって、精神不安定な夫から、暴力や暴言などを受けた場合には、別居など素早い行動をすることを強くおすすめします。

メンヘラを理由に離婚はできる!…がとても難しい

前章では、メンヘラ夫を「支える」場合の、リスクについて考えていきました。今回は、夫のメンヘラを理由に離婚が出来るのか、を考えていきたいと思います。

自身が一方的に離婚をする場合、相手の行動が法定離婚事由に当てはまらなければなりません。法定離婚事由とは、以下のことを指します。

  1. 不貞行為
  2. 悪意の遺棄
  3. 3年以上生死不明
  4. 配偶者が強度の精神病で、回復を見込めない場合
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由

「メンヘラ夫との離婚」は、4の「配偶者が強度の精神病で、回復を見込めない場合」が相当するのではないかと考える方が多いと思います。

しかし、4の理由で離婚するのは、非常に難しいと言ってよいでしょう。と言うのも、「強度の精神病」と「回復を見込めない」というのは、以下のような状態を指すことが多いからです。

強度の精神病

夫婦の扶助協力が見込めないほどの状態。具体的な病名は、統合失調症・躁うつ病・偏執病(※)、早発性痴呆など。

※偏執病…強度の妄想、妄執にとらわれる病気のこと。自己パーソナリティ障害の一種とも呼ばれる。

回復を見込めない状態

長年治療にあたっても一向に回復の兆候をみせない、また医師の診断書で、「回復の見込みが無い」と判断された場合。また、長期にわたる治療が、献身的におこなわれたかどうか、離婚後に相手方が生活をしていくのに十分な財力があるかどうか。

 

上記のような条件が前提となりますので、実際に離婚が認められた判例は少なく、難易度が高いといっても良いでしょう。

さらに、精神疾患のため、相手方の判断力がないときには、離婚することが出来ません。離婚する前に、成年後見人を家庭裁判所に申立てて、法定代理人である後見人と離婚について話合うことになります。

更に付け加えれば、強度の精神病かつ、回復を見込めない場合の条件をすべてクリアしたとしても、場合によっては認められないこともあります。そのため、離婚するには、他の手段を考えた方が良いですね。

夫が精神疾患で離婚が成立するケースとは…?

「メンヘラ」というだけでは、離婚が難しいとお伝えしました。言い換えれば、メンヘラ+○○があれば、離婚できる可能性があります。離婚が出来る可能性が高い○○としては、以下が挙げられます。

  • 暴力、虐待
  • 暴言
  • 性行為を含んだ不倫
  • お金を入れてくれない
暴力、虐待

暴力、子どもへの虐待は、当然のごとく法定離婚事由です。身の危険を感じた場合は即、逃げましょう。病気だから、メンヘラだからといった理由は、暴力の理由になりません。我慢すればするほど、反応をすればするほど暴力の程度がひどくなる可能性が高いです。「良い人だから」じゃありません。

暴力をふるうひとは、すべて悪いひとです。暴力や虐待については、急を要する場合もありますので、配偶者暴力相談支援センターに相談し、早々に別居を検討した方が良いでしょう。

暴言

暴力と同じく、暴言も放置すると、どんどんひどくなる傾向があります。相手方が自己嫌悪や反省の意志を見せたとしても短いスパンで「暴言」と「反省」が繰り返される場合には、逃げるが得策だと思います。長期間、八つ当たりや人格否定の言葉を聞いていると、こちら側の自己肯定力も下がっていきます。また、子どもにも同じような暴言、人格否定をおこなった場合には、とりあえず逃げてほしいです。

暴言は暴力と同様、子どもの心に大きな傷を負わせる危険性があります。しかしながら、心の傷は厄介で、証明が難しいです。したがって、夫が暴言を吐いている録音データや動画あると良いかもしれません。

性行為を含んだ不倫

情緒不安定になると、心の穴を埋めたくなるのが人間です。即物的なものとして、妻以外の女性との性行為でその穴を突貫で埋めようとするひとがいます。配偶者以外との性行為は、不貞行為として離婚事由になりえます。相手方が、言い訳しようとも他の女性と性行為をした夫が悪いです。

とはいえ、証拠が無いとしらばっくれる可能性もあるので、「ラブホテルに入っている写真」「不倫相手との性行為をにおわすやりとり」など、あらかじめデータを取っておくことが大切です。

お金を入れてくれない

夫婦には扶助協力の義務があります。働いているのにも関わらず、夫が生活費を出さないのは離婚事由になり得ます。やむを得ない事情があれば、別ですが「不安を打ち消すための散財」や「一瞬の快楽のためのギャンブル」などは、生活費を渡さない理由になりません。生活費を一切入れていない、証明としては通帳の残高の動きや、ギャンブルや散財に利用したというレシートなど証拠を確保しておいた方が良いと思います。

以上が、夫がメンヘラかつ、離婚できる可能性が高い理由でした。

夫がメンヘラであった場合、暴力や暴言などのモラハラ行為が付帯することは大いに有り得ます。今まで夫婦として培った関係で、「支えなければ」と責任を感じる方も多いと思います。しかし、精神が不安定だからといって、家族にどんな行為をしても良いという理由にはなりません

我慢した結果が、最悪の場合、死に至る可能性もありますので、「限界」を感じたときは、逃げてください。逃げることは、時と場合により、必ずしも「悪」ではないのです。

体験談

今まで、様々な観点からメンヘラ夫について考えていきました。今回は、ひとつの家族の終わりの体験談を紹介したいと思います。

壊れたグラスはこぼれない~そそいだ愛情はすべて霧消する~

夫:さくた(32)

妻:さなり(27)

娘:さえり(3)

夫であるさくたとの出会いは旅先です。一人旅が好きで、休みのたびに旅行をしていた私は、同じ趣味を持つ彼に惹かれました。ミステリアスで、心をなかなか読み取れない彼に必死でアピールし、1年をかけてようやく交際にこぎつけました。付き合った頃には、「君が満足するまでそばにいるよ」とどこか諦めの境地に居た彼が、プロポーズをしてくれたときは、感動で心がいっぱいになりました。心が人より弱めの彼を私が支えていきたいと、私なら彼の切れた糸を掴めるはずだと、根拠のない自信に満ち溢れていました。

結婚後、2年ほどは彼の精神も安定しており、私たちは平凡ながらも満ち足りた幸福を享受していました。しかし、私の妊娠を機に平穏無事な毎日は壊れてしまったのです。

はじめは私たちの子どもが出来たことを、とても喜んでくれた彼ですが、私のお腹が大きくなる度、「俺は父親になる資格がない」「こんな俺の元に産まれてきて子供がかわいそうだ」と言い始めました。私はその度、「そんなことないよ」と否定していましたが、子どもが生まれるとそうもいかなくなりました。

0歳児の育児は休みなし。昼夜問わずの授乳に夜泣き。初めての育児で、私もいっぱいいっぱいになり、自然夫のやりとりは、減っていきました。そんな状況を不満に思った彼は、こともあろうか自分の娘を敵視しだしました。

さなりが冷たくなったのは、さえりのせいだ」「お前は俺が要らないんだろ、死んでやるよ」「お前のせいだ。俺がおかしくなったのは全部お前のせいだ

精神科に行って、どんな病気なのか診断してみよう、治療を受けてみようと言えば、彼は自尊心を傷つけられたと、私のことを殴りました。

私をなじり、時に暴力に訴え、「死んでやる」といって、家中の薬を飲み、病院に運ばれることもありました。その後、正気に戻ったように、「ごめんなさい」「見捨てないで」「僕の理解者は君だけなんだ」と涙を流す彼を、どうしても思いきれませんでした。

普段は穏やかで、私の好きになったそのままの彼。けれど不安になると豹変し、自傷と暴力、暴言を繰り返すそれに、私は疲れてしまいました。もう何もかも捨てて、消えてしまいたいと思った時、ふと、私が死んだらさえりはどうなるのだろうと想像しました。すると、大好きな娘の未来には、不安しか見えてきませんでした。

これは、まずいと気持ちを奮い立たせ、娘のためにも離婚しようと決意しました。まず、私の両親に付き添ってもらい、夫に別居の許可をもらうため、話し合いをしようとしました。しかし、彼は「どうせ捨てるんだろう?」と私にも両親にも暴言を吐き、話し合いになりませんでした。ちょうど娘を姉に預けていたので、ひどい暴言を聞かれなかったのが不幸中の幸いでした。

離婚を切り出してから、彼は顕著に手を出すようになり、暴れるようになりました。私はまだいい。けれど、娘にまで害が及んだら、目も当てられないと感じ、両親に相談、またDV相談センターに連絡し、強制的に別居を敢行しました。

その後、事情を話し、法テラスで弁護士の先生を見つけ、今の状況をすべてお話し、依頼しました。私が望むことは離婚の成立と親権の取得でした。そこで家庭裁判所に調停を申し込み、離婚と親権、また養育費についても話を進めました。初めは、全然折り合いがつかず話し合いになりませんでしたが、3回目の調停でようやく決着がつき、親権は私に、養育費は月々2万円と取り決めることが出来ました

養育費の問題があるため、お互いの連絡先を残してあるのですが、日に50件の着信がきたり、LINEが30件、40件来ていて恐怖を覚えています。娘に何かしないか心配なので、お世話になった弁護士の先生に相談し、対策を講じたいと思います。

まとめ

今回は、メンヘラ夫との離婚について考えてきました。ケースによっては、体験談のさなりさんのように、離婚後にもトラブルが発生することがあります。現在、DV防止法やストーカー防止法など、事情があれば、元夫に居所を知られぬ方法もありますので、状況によって根回しをすることも大切です。

一度は好きになった人を思いきることには相当の覚悟が必要だと思います。しかし、自身や子どもの未来を考えて、時には決断することも大切なのです。

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