ハナイキアラコは怒りシントウ!離婚調停を申し立てる~調停委員を味方につけて有利に離婚しよう~

離婚したい離婚したい離婚したい!

とにかくあのバカ夫と離婚したい!!!!

今まで離婚の話し合いをしようって何回も夫に言ってきた。

それなのに、「馬鹿じゃないの? 離婚したら困るのはアラコの方でしょ」って…。

もう、話し合いになんないから裁判で争いたいんだけど、どうすればいいの??

アラコ、調停について調べてみる

アラコは激怒した。理由は、夫との離婚話が平行線だからだ。一番ネックなのは、ふたりの間の子供の「親権」について。「そうじしない」「洗たくしない」「薄給のくせに、ギャンブルにのめりこむ」。

アラコの我慢は限界寸前。すぐにでも離婚したいと思っているが、離婚協議では決着が付かない。そこで裁判でシロクロつけようと鼻息をあらくしているが、具体的な方法がわからないため、まずは調べることにした。

離婚裁判はいきなり出来ない!~その前に調停の申し立てを!~

話し合いがうまく行かないと、裁判(訴訟)を起こして、解決したいと思う方もいるでしょう。しかし、離婚の場合即裁判をするというわけにはいきません。というのも、家庭内の争いは、原則として調停を申し立てる必要があるからです。このことを調停前置主義といいます。

裁判の前には調停?~調停って何?~

調停とは、対立する両者のあいだに、仲裁役として裁判所が立ち、和解にみちびくことを言います。調停には大きく分けて、以下のように2つに分けられます。

  • 民事調停…金銭の貸し借りによる争い、土地の紛争、労働関係・医事関係など多岐にわたる
  • 家事調停…離婚・相続など家庭内に関する争い

アラコさんの場合は、離婚や親権について話合いをしたいということですので、家事調停をおこなうことになります。家事調停のなかにもさまざま種類があり、離婚について調停をおこないたいときには裁判所に申立てる必要があります。

「申立て」って、あまりなじみのない言葉ですよね。具体的にどのような手続きをすればいいのか確認していきましょう。

離婚調停の申立てとは?~どこの裁判所に申し立てればいい?~

「申立て」とは、裁判所に対して争いの当事者が調停や訴訟を要求することを指します。日常的に使われる、「申請する」と同じような意味で利用される法律用語です。

また申し立てする裁判所はどこでもいいわけではありません。離婚調停を申立てしたいときには家庭裁判所でなければ受け付けてくれないのです。家庭裁判所は、家事を管轄する裁判所です。家庭内のトラブルを扱う裁判所なので、当然と言えば当然ですね。

更に付け加えると、家庭裁判所は、全国に本庁が50、支部が203、出張所が77ありますが、申し立て先は、相手方を管轄する裁判所になります。管轄の裁判所は、裁判所のホームページの管轄区域から確認することができます。

支部や出張所など、判断が難しい場合には、一旦その県を管轄している、家庭裁判所の本庁に連絡してみても良いかもしれません。

また、夫に調停を申し立てることを伝え、調停をおこなう場所に合意を得ていれば、必ずしも相手の居住地を管轄する裁判所に依拠する必要はありません。

アラコ、調停で必要な書類を知る

アラコは、離婚調停は、家庭裁判所に申し立てれば良いという知識を得た。少しくわしくなったことで、レベル2くらい上がった気がした。がぜんやる気があがったアラコは、さっそく裁判所のホームページから、離婚調停の申立書をダウンロードしようとした。しかし、家事調停の申立てを確認すると、たくさんの申立ての種類があり、混乱した。そもそも離婚調停という申立書が見つからない。夫婦関係なんちゃら~とあるが、子どもに関する申立書もあって、何をすればいいのか分からなくなった。アラコは混乱。そっ閉じして、アプリでゲームでもやろうと考えたが、深呼吸を2回。調べなきゃだめだと、自分をふるい立たせた。

離婚を前提に調停したいなら、夫婦関係調整調停(離婚)で申し立てよう!

アラコさんが確認していた、裁判所の家事調停の申立てのページを見てみると、たくさんの調停の申立書が、並んでいます。確かにどれを提出すれば良いのか、迷ってしまいます。

夫婦の離婚について調停を申し立てたいときは、上述したページ内にあるの「夫婦関係調整調停(離婚)」の書類をダウンロードしましょう。

なお、離婚を前提としない夫婦のトラブルや、離婚を迷っている方は、「夫婦関係調整調停(円満)」を選択した方が良いかもしれません。調停中に、離婚の意志を固めた場合には、そのまま離婚についても話し合うことが可能です。

夫婦関係調整調停を申し立てるに必要な書類

「夫婦関係調整調停(離婚)」を申し立てるにあたって、申立書だけでは受理されません。いくつかの種類の書類が必要になります。おもな書類は以下に表でまとめてみましたのでご確認ください。

離婚調停に必要な書類 入手方法 説明
申立書 裁判所の窓口・各裁判所のホームページ 申立人や相手方の国籍・住所・氏名など基本情報を記載します。子どもがいる場合には、子どもの情報も記載してください。相手方・裁判所・自分(保管)で3枚必要になります・
事情説明書 裁判所の窓口・各裁判所のホームページ 調停を行いたい理由や収入やそれぞれの住居事情などを記載します。なお、相手方から申請があった場合閲覧・コピーされることがあります。
連絡先等の届出書 裁判所の窓口・各裁判所のホームページ 調停の日程を知らせる送付先や、裁判所が申立人と連絡を取りたい場合に使用されます。
進行に関する照会回答書 裁判所の窓口・各裁判所のホームページ 調停を進めるための参考資料になります。都合の悪い日などを記載します。
夫婦の戸籍謄本 本籍地のある役所(郵送も可) 3か月以内に取得したものに限ります。
子についての事情説明書※ 裁判所の窓口・各裁判所のホームページ 調停する夫婦に未成年の子どもがいる場合記載します。
年金分割のための情報通知書※ 年金事務所 年金分割をする場合、必要になる書類です。なお、年金事務所へ請求するにあたって、裁判所に提出するものとは別途、戸籍謄本を取得する必要があるかもしれません。

※がついている書類は、提出の必要のない方もいます。

 

上記の他にも、調停で主張したいことを裏付ける資料を提出することがあります。どんな資料を提出するかは、調停委員会から指示がありますので、それに従って提出するようにしましょう。

調停で夫と絶対に顔を合わせたくない時には…?

調停は、基本的に夫婦別々に事情を聞くので、夫と顔を合わせることはあまりありません。しかし、初回の調停のときだけは、顔を合わせる機会があります。

それは、調停の流れについて説明を受けるときです。1ミリもちょっとでも、夫と顔を合わせたくない時には、上記にある「進行に関する照会回答書」に事情を記載のうえ、希望してください。

調停の申立てには、具体的にいくら必要?

裁判所の意義は、「国民の権利を守り、国民生活の平穏と安全を保つ」ことです。ボランティアではないので、調停をおこなうにもお金がかかります

とはいえ、誰もがきたんなく利用できるよう、料金は高額ではないことが多いです。離婚の場合、費用は1200円で申立書に収入印紙で貼り付けます。

その他、発生する費用としては、申立書を郵送する切手代や戸籍謄本などを取得するための手数料です。切手代は、おおよそ1100円位ですが、地域によって異なる場合があるので、管轄の裁判所に確認した方が良いでしょう。

アラコ、家庭裁判所へ行き、調停申し立てる

書類は出揃った!管轄の家庭裁判所もばっちり把握。アラコは、独力で用意できたことに、満足感を覚えていた。「私、天才?できるやつじゃん!」とちょっと自信が過剰になっている様子。しかし無理もない。アラコはあまり勉強が得意じゃなかったし、夫には「バカ」と言われ続けていた。

おまけに、大人になるとなかなか誰かに褒めてもらえないわけで。「自分くらい、自分をほめてもバチは当たらない」と達成感にひたっていた。しかしながら、まだ調停ははじまってもいない。いざ、家庭裁判所へ。アラコは、若干の勇み足で裁判所の窓口へと向かう。

提出は持参が必須?~提出前の注意事項とは?~

アラコさんは、裁判所の窓口に直接提出をしましたが、提出方法には郵送と言う手段もあります。提出するときに気を付けるべきことはあるのでしょうか?

裁判所の窓口に提出する場合

裁判所の窓口に直接提出する場合は、窓口の営業時間を気にしましょう。裁判所の営業日・営業時間は以下のとおりです。

【営業日】平日:月曜から金曜日(祝日、土日、12/29~1/3は休み)

【営業時間】8:45(※)~12:00、13:00~17:00

※裁判所によっては、8:30、9:00から開始のところもあるので、詳細はホームページなどでご確認ください。

上記以外の時間でも、裁判所によって、夜間手続き出来る日にちや曜日を設定しているところもあります。

郵送の場合

郵送で申立書を提出する場合、普通郵便を利用することがほとんどです。とはいえ、離婚は人生のなかで、大きな出来事のひとつです。不安を覚える方は、書留で郵送したり、2,3日後に届いているかを裁判所に確認しても良いと思います。

提出前にチェック!

申立書を提出する前に、以下の点をしっかり確認しておきましょう・

  1. 収入印紙を貼ってあるか
  2. 提出書類はそろっているか
  3. 提出書類のコピーを取っておく
  4. 切手は指定された金額入れてあるか

どれも基本的なことなので、3だけ説明させていただきます。裁判所に提出する書類は基本的に返還されません。したがって、自分で何を書いたか覚えておくために、コピーをとっておいた方が◎です。

アラコと夫の初回調停開始!

調停を裁判所に申し立てて2週間ほど経ってから、アラコとその夫の元に調停通知が来た。内容は、調停の期日の通知書。アラコの夫は、突然の調停通知にアラコを怒鳴ったが、素知らぬ顔。

アラコは自分の両親に、離婚調停をすることを伝え、子どもの世話を頼んだ。また、調停での事情説明の際、困らないよう話したいことをメモにした。準備万端である。やることはやったし、後は全力でのぞむだけ、と気合は十分だ。初回の調停いざ出陣。

調停は初回じゃ成立しない?~認識違いを起こすあれこれ~

調停をおこなううえで、気を付けてほしいことは、「調停の期間」です。はじめて調停を受ける方は、初回の調停で決着が付くと思いがちです。しかし、離婚調停において初回で調停が成立するケースは少なく、「成立」にいたるまでには、平均して半年から1年ほどかかります。

なお、期間については、夫婦の事情によってそれぞれですので、それ以上に長引く場合もあります。

調停の大まかな流れとは

調停は、裁判官、調停委員2人以上(離婚の場合は男女1人ずつの場合が多い)+夫婦でとりおこなわれ、以下のようになります。

③は初回の調停のみで、2回目以降は、④と⑤を何回か繰り返します。

調停で大切なことは、何と言っても調停委員の存在です。

調停委員とは…?

調停委員とは、双方の事情を聞き、夫婦関係の調整をはかったり和解に向けてのアドバイスをしてくれる人たちのことです。つまり、調停の結果を左右しかねない、大事な大事な存在なのです。

調停委員を味方につけるのがカギ!

調停委員を味方につければ、自分の望んだ結果になる可能性が高まります。では、どうやって味方につけるのかと言えば…。

自分の主張を、論理的・常識的・根拠性のあるものにすることです。

具体的に言うと以下の点に気を付けて、調停委員へ自分の意向を伝えてみてください。

主張や要求が「トンでも」ではなく、社会の常識の範囲内であること

離婚調停では、相手方を恨むあまり、「出来るだけ苦しめたい」という心情が湧き出てしまい、結果、常識はずれな要求をしてしまうことがあります。夫のことがどんなにキライでイヤでも、常識の範囲内での制裁を訴えましょう。

主張をするときは、一貫性をもち感情的に訴えるのではなく論理的に伝えること

普段は物事を冷静に考えられる方でも、離婚の問題になると、どうしても感情的になってしまいがちです。感情的になれば、同情を覚えてくれる方もいるかもしれません。

しかし、論理が破綻していると、調停委員に「で、結局何がしたいの?」と思われてしまうかもしれません。したがって、事前に主張したいことをまとめ、出来るだけ筋の通った主張をした方が◎です。

相手の非をとがめるときは、「非があったという証拠」を持って主張すること

離婚したい理由は、不倫・DV・モラハラ・借金・お金を入れてくれないなどさまざまあるでしょう。相手に非があった場合には、それを裏付ける証拠を示した方が、より説得力が増します。

したがって、「○○された」ということが、客観的に分かるよう、ある程度の証拠を用意しておいた方が良いでしょう。

アラコは離婚を成立させる!

アラコは、半年ぶりに胸をなでおろした。というのも、ようやく調停が成立したからだ。初回から数えて1年程度。かたくなに、親権を主張していた夫に対し、養育実績や仕事を持ち出し論理的に反対意見を述べ、自分の有利なように事を進めた。

そんな最中、夫がギャンブルにつぎ込み、借金していることが判明。彼女は仕事と育児のかたわら、夫が不利になるだろう証拠を集め続けた。

それが功を奏して、親権はアラコに養育費は月々3万円。また面会交流についても約束を取り付けた。

子どもに夫と離れて暮らすことを伝えると、幼いながらにもなにか感じたのだろう。「お父さんじゃなくなるの?」と不安げだった。アラコにとって、どんなに最低な夫であっても、子どもにとっては、世界にひとりしかいない父親なのだ。奴の悪行を、すべてぶちまけたい、父親を嫌いになって欲しいと願っていたアラコだったが、認識を改める。

のどもとまで出かかった夫の悪口をお腹の中に引っ込めて。アラコは子どもを抱きしめ、「離れていても家族だよ」と優しい声で言った。

離婚が成立するからといって、アラコの人生も、子どもの人生も終わりではない。むしろ、ここからが始まりなのだと、気を引き締めるアラコなのであった。

 

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