【不倫した配偶者に制裁?】不倫した配偶者や不倫相手にやってはいけないこと(不倫調査編)

不倫して家族を裏切った配偶者や不倫相手に対し、制裁を加えたいと思うのは心情的に仕方がないことかもしれません。不倫がきっかけで家庭が壊れ、離婚になったらなおさら許せません。しかし、許せないからといってなんでもしてもいいわけではありません。今回は、不倫の制裁でやってはいけないことについて詳しく解説していきたいと思います。

制裁編は以下のリンクをご確認ください。

【不倫した配偶者に制裁?】不倫した配偶者や不倫相手にやってはいけないこと(不倫制裁編)

 

不倫は不法行為だけど犯罪ではない

不倫されたからといって、配偶者や不倫相手に対してどのような調査方法をしても、制裁を加えても法律的に良いわけではありません。例えば、不倫したからといって暴力をふるって相手を怪我させてしまったり、脅したりすることはみなさんもやってはいけないこととして理解していると思います。

現在の法律では、不倫は妻や夫の権利を侵害する不法行為にあたりますが、不倫することによって逮捕されたり、有罪になったりすることはありません。

かつては、姦通罪といって、妻が夫以外の男性と不貞行為をした場合、妻とその相手に2年以下の懲役が科せられる罪もありました。しかし、姦通罪は夫が妻を告訴することができても、その反対はできません。また、夫の告訴がなければ、罰せられない親告罪でもありました。

姦通罪は、一方的に男性が有利な法律だったため、男女平等が記載されている日本国憲法第14条に違反するとして、戦後すぐ、1947年に廃止されました。

 

不倫が罰せられる国もあるので国際離婚の場合は確認しておこう

日本では、不倫によって罰金や懲役といった刑事事件になることはありません。しかし、海外の方と婚姻関係を結んでいたり、結婚した国によっては、不倫で有罪判決を受けたりすることもあります。

例えば、イスラム圏内ではイスラム教の聖典であるコーランによって、厳しく禁じられています。そのため、国教がイスラム教の場合には不倫がどのような罪になるのかを確認することが大切です。イスラム圏内すべてが、刑事罰になるわけではありませんが、戒律に厳しい国、例えばイランやイラク等、厳格な戒律がある場合、最高刑が死刑になることもあります。

また、フィリピンはキリスト教が国教となっていますが、不倫をした場合6年以下の懲役を科せられる可能性もあります。他にはアフリカの一部の国でも、石打ちの刑等、過酷な刑が科せられる国もあります。

現在、不倫を罰する刑がある国は、多様性が重視される風潮によって少数派になってきてはいます。しかしながら、宗教等の理由でかなりの厳罰となる国もあるので、国際離婚等をお考えの場合には、不倫を告発するかどうかは慎重に決めた方が良いかもしれません。

 

不倫調査のために相手の家に張り込んだり、尾行したりする

不倫でやってはいけないこととして、証拠を掴むために不倫調査をするときに相手の家に張り込んだり、相手を尾行したりすることが挙げられます。厳密にいうと、張り込みや尾行がすべて悪いわけではありません。ただし、以下のような行動を取ると刑事上の責任を負ったり、不倫相手から損害賠償請求をされたりする可能性があります。

 

  • 不倫相手の家の敷地内に入って張り込みを行う
  • 不倫相手を尾行するため、相手の自動車や私物にGPSや盗聴器等を仕込む
  • 不倫相手にしつこくつきまとう

 

少しわかりにくいかもしれませんので、それぞれ具体例を出しながら解説していきたいと思います。

 

不倫相手の家の敷地内に入って張り込みを行う

■例

夫の不倫が発覚した為、不倫相手のマンションに行き、張り込みをした。建物の中に入らないと、確実な証拠が得られないと思ったが、マンションの玄関にオートロックがかかっていた。他の住民が出入りするタイミングを見計らって、マンションの中に入り、不倫相手の部屋まで行き、不倫調査を行った。

 

例のような場合、不倫相手や他のマンションの住民に通報されると、「住居侵入罪」に該当する恐れがあります。

住居侵入罪とは、刑法130条に定められているもので、これを犯した場合、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられます。住居侵入に該当する行動として、正当な理由もないのに、他人の家に侵入したり、所有者等から出て行くことを要求されているのにも関わらず退去しなかったりした場合に適用されます。

これを聞いて、「不倫調査は正当な理由はあるし、そもそも相手のマンションにはいっているだけであって、部屋には入っていないからセーフ」と考える方もいるかもしれません。

しかし、不倫調査目的による住居への立入りは、正当な理由になるとは限りません。また、今回のケースのようなマンション等集合住宅の場合、実際に不倫相手の部屋には侵入していなくとも、他人が所有や管理している敷地内に無断で立ち入っている場合には、住居侵罪に問われる可能性はゼロではありません。

そのため、張り込み等を行う際には、マンションの敷地内に立ち入らないで調査した方が良いでしょう。

 

不倫相手を尾行するため、相手の自動車や私物にGPSや盗聴器等を仕込む

■例

 

夫が不倫している。より有力な証拠を得るため、不倫相手の自動車にGPSを取り付け、行き先を監視した。また、夫名義で所有している自動車にも、GPSと盗聴器を取り付けた。

 

不倫相手を尾行するために、相手の自動車や私物にGPSや盗聴器等を仕込んだ場合、プライバシーの侵害によって損害賠償請求されたり、器物損壊罪等に問われたりする可能性があります。

プライバシーの侵害を簡単に解説すると、自分が公表をしたくない情報を公開されてしまうことを指します。不倫相手の自動車や私物等にGPSや盗聴器を仕込み、行き先を突き止めたり、盗聴の内容を公表したりすることは、プライバシーの侵害に当たる可能性があります。

また、不倫相手の私物等にGPSや盗聴器を設置することは、状況によって器物損壊罪に問われるケースもあります。器物損壊罪は、他人の所有物を勝手に壊したり、改造したりして、その価値を無くしたり、減少させたりすることを指します。器物損壊罪で有罪になった場合、3年以下の懲役、または30万円以下の罰金、もしくは科料(※)が科せられます。

意外と思われるかもしれませんが、GPSの設置や盗聴器の設置それ自体が違法行為になるわけではありません。設置したときに自動車の一部を改造したり、一部破損させたりすることによって罪に問われるのです。

今回の例では、不倫相手の自動車にGPSをつけたことに関しては、プライバシーの侵害、器物損壊罪といった罪に該当する可能性がありますが、夫の自動車にGPSや盗聴器を仕込んだ部分については違法になる可能性はかなり低いといって良いでしょう。

不倫相手の自動車と同じようなことをしているのになぜ違法性が低いのかというと、自動車は夫の名義のものだとしても、夫婦の共有財産なので、夫だけでなく妻にも所有権があるため、他人の所有物にはならないからです。ただし、別居中の場合、行動によって自治体によって制定されている迷惑防止条例違反になってしまう可能性があるので注意が必要です。

※科料とは1000円以上1万円未満の罰金のこと

しつこくつきまとう

■例

夫の不倫の証拠を掴むため、不倫相手を尾行したり張り込みしたりした。その結果ラブホテルに出入りしている写真を入手した。更なる証拠を得ることと制裁の意味を含め、会社の近くで待ち伏せしたり、不倫相手が良く行くお店に先回りしたりしている。不倫相手はこちらに気づいているようで、一度「やめてください」と言われたけどそもそも不倫したのが悪いので尾行と張り込みを続けている。

 

尾行や張り込みをするときの注意点として、不倫相手や夫に対ししつこくつきまとう行動を行うと、状況によって迷惑防止条例違反や軽犯罪法違反、ストーカー規制法に該当する恐れがあります。

尾行や張り込みが、証拠を得る正当な理由で行われている場合、つきまとい等に該当する可能性は低いかもしれません。しかし、証拠の確保の目的を超えたつきまとい等の行為は、違法行為になりえます。

今回の例では、「ラブホテルに出入りしている写真」を得る行為までは、違法な尾行や張り込みに該当しない可能性が高いと思われます。

しかし、その後の行動は証拠を得るというよりも、相手に恐怖を覚えさせるための制裁目的の意味合いが強いよう見受けられます。この場合、目的が正当な理由とはいえないため、違法行為になる可能性が高いでしょう。

なお、不倫相手がつきまとい等で警察に通報し、有罪が確定した場合次のような罰則が発生します。

 

懲役、禁錮、拘留等 罰金、科料等
迷惑防止条例違反 1年以下の懲役 100万円以下の罰金
軽犯罪法違反 1日以上30日未満の拘留 1000円~1万円未満の科料
ストーカー規制法違反(※) 1年以下の懲役 100万円以下の罰金

※禁止命令が出ていない場合

 

ストーカー規制法違反については、つきまといを行うことによって対象者への接近禁止令が出されることもあります。もしも接近禁止令等の禁止命令を破り、なおもつきまとい等の行為を続けると、罪が重くなり、2年以下の懲役、または200万円以下の罰金に処される可能性があります。

配偶者に対する尾行や張り込みについては、基本的に違法行為と判断されにくいです。とはいえ、配偶者と別居状態だったり、過剰な尾行や張り込みを行っていたり等、状況によっては同じくストーカー規制法等に違反しているケースもあるので気を付けましょう。

 

不倫調査は探偵へ依頼したり、弁護士に相談のうえ行うべき

不倫調査は、対象者や状況によって違法行為に該当する可能性があります。また不倫相手等に対する心情も手伝って、やりすぎて違法行為をしてしまうケースもありえます。したがって、ご不安な方は探偵に調査を依頼した方が良いかもしれません。

また、自力で証拠を掴みたいと思う時には、弁護士に不倫を証明するために有力な証拠や、調査を行うときにやってはいけないこと等を相談したうえで調査すべきです。弁護士に相談することによって、わざわざ不倫調査をしなくても、不倫を証明する有力な証拠を既に持っていることがわかるかもしれませんので、ご検討ください。

 

まとめ

今回は不倫調査を行う上で、配偶者や不倫相手にやってはいけないことをお伝えしました。後編は制裁編を詳しく解説していきたいと思いますので、気になる方はぜひご確認ください。

 

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