【離婚届を出すだけじゃ終わらない?】離婚後にする必要のある手続きとは?

離婚したい場合、離婚届を提出すれば、法律上の夫婦関係は終了します。しかし、実際の行政上の手続きとして、夫婦関係を解消するためにはさまざまなことを行う必要があります。

今回は離婚後にする必要のある手続きについて解説していきたいと思います。

離婚後に役所に届け出が必要な手続きを確認しよう

離婚後に役所へ届け出が必要な手続きとして、次のようなものが挙げられます。

  • 住民票を異動する手続き
  • 健康保険や年金関係の手続き

具体的にどのようなケースで手続きが必要となるのか確認していきましょう。

住民票を異動する手続き

住民票を異動する手続きが発生するケースとは、離婚後の住まいを実家や別の場所に引っ越しするときです。現在の住所から変更となる場合には、例え同じ市内であっても住民票の異動届を提出する必要があります。

住民票の異動手続きは転出届ともいい、引っ越し経験がある方なら、手続きを行ったことがあるひとも少なくないと思います。

法律では、引っ越し後14日以内に住民票の異動手続きをしなければならないと定められています。実際の例は少ないですが、定められた期限までに住民票の異動手続きをしないと、5万円以下の過料の罰則を課せられることもありますので注意が必要です。

離婚以外の理由で引っ越した場合、わざわざ役所に行くのが面倒で、住民票の異動手続きを行わず、以前の住所のままにしている方も少なくないかもしれません。

しかし、離婚を理由に子どもと一緒に引っ越しした場合には、住民票の異動届の提出を忘れないようにしてください。

というのも、面倒で住民票の異動をしないと、子どもや転校の手続きがスムーズに行えない可能性が高いからです。また、お住まいの地域の公的サービスや補助金や助成金等も受けにくくなる可能性もありますので、離婚届を出したタイミングで手続きした方が良いでしょう。

国民健康保険や国民年金関係の手続き

離婚した配偶者の会社の健康保険や厚生年金に加入していた方は、国民健康保険や国民年金の加入手続きを行う必要があります。離婚した場合、配偶者の被扶養者ではなくなるため、健康保険や年金保険の資格が喪失されます。そのため、新しく国民健康保険や国民年金保険等に加入する必要があるのです。

元配偶者の厚生保険から、国民健康保険や国民年金に切り替える手続きは、離婚届の提出と同時に行うのは難しいです。というのも、必要書類の中に「資格喪失証明書」というものが必要だからです。

健康保険や厚生年金の「資格喪失証明書」は、元配偶者の会社が所属している健康保険組合から発行されるものです。したがって、「資格喪失証明書」を入手するためには、元配偶者が会社に申請し、書類を送付してもらう必要があります。

資格喪失の申請から、実際に「資格喪失証明書」が手元に届くまでは1,2週間くらいのタイムラグが生じると考えた方がいいでしょう。

ひとり親になった場合に行うべき手続きを確認しよう

ひとり親になった場合に行うべき手続きとして、次のようなものが挙げられます。

  • 児童手当受給者変更の手続き
  • 児童扶養手当の手続き
  • ひとり親家庭等医療費助成制度の手続き
  • 住宅手当等の助成制度の手続き
  • 自分の戸籍に子どもの戸籍を入れる手続き

ひとり親になった場合、さまざまな助成制度を利用できる可能性があります。早速それぞれ確認していきましょう。

児童手当受給者変更の手続き

離婚して親権を持った場合、児童手当の受給者変更手続きを行わなければいけない可能性があります。児童手当を簡単に説明すると、中学校3年生までの子どもを持つ親に対して支給される手当です。なお、支給には一定の所得制限があります。また、支給額や所得制限については、親の収入や子どもの人数によって異なります。

児童手当の受給は、基本的に夫婦の収入が多い方が受給者となります。元々親権者が受給者となっている場合、変更する必要はありませんが、受給者になっていない場合には、変更手続きを行う必要があります。

児童手当の受給者を変更する場合、夫婦が離婚した証明書が必要となります。具体的には、離婚を証明できる戸籍や役所の戸籍課で発行してもらえる離婚届受理証明書等です。基本的には元配偶者が児童手当の受給事由消滅届を出してもらう必要があります。とはいえ、催促しているのにも関わらず、相手方が一向に届を出してくれないケースもあるでしょう。このような場合、離婚していることがわかる戸籍謄本等の書類とともに、「児童手当等の受給資格に係る申立書」と「児童手当・特例給付 認定請求書」を役所に提出することによって、受給者を変更することが可能です。

児童扶養手当の手続き

離婚し、親権を持った場合、要件を満たせば児童扶養手当を支給してもらえることがあります。児童扶養手当とはひとり親や、夫婦の生計が同一でない18歳未満の子どものいる家庭に支給される手当です。支給されるには、次の要件があります。

◆対象となる子ども◆

  • 両親が離婚している子ども
  • 親と死別している子ども
  • 両親のどちらか一方がある一定の障害を抱えている子ども
  • 両親の一方が生死不明状態になっている子ども

児童扶養手当の場合、まず上述した条件のいずれかに当てはまる必要があります。加えて、所得制限もあります。所得制限については、子どもの人数によって異なりますので、詳細についてはお住まいの役所に確認しておきましょう。

ひとり親家庭等医療費助成制度の手続き

自治体によって制定されている、ひとり親家庭の医療費の助成制度もあります。ひとり親家庭の医療費助成制度とは、18歳未満の子どもや子どもを養育している親を対象に、病院を診察したときの費用を自治体が負担してくれる制度です。

すべてのひとり親家庭が対象となるわけではなく、低所得家庭に適用されるので、各自治体で所得制限が設けられています。

「利用したい」、「利用できるか確認したい」という方は、お住まいの役所に確認しましょう。

住宅手当等の助成制度の手続き

自治体によっては、ひとり親世帯に対して、住宅手当や市営住宅等の自治体が管理している公営住宅を優先的に紹介してもらえる制度があります。住宅手当や、公営住宅を優先的に紹介してもらえる条件として、所得制限が設けられていることが多いと思います。

住宅手当等の助成制度があるかどうかは、まずお住まいの地域の役所のホームページを確認してみてください。助成制度がある場合には、管轄の課に相談してみましょう。

自分の戸籍に子どもの戸籍を入れる手続き

子どもが元配偶者の戸籍に入っている場合、離婚して親権者になったとしても、自動的に自分の戸籍に子どもの戸籍が入るわけではありません。

子どもの戸籍を元配偶者のところから、自分の戸籍に入籍させ、法律上の子どもの姓も自分の姓に変更したい場合には、家庭裁判所で、「子の氏の変更許可」の手続きを行う必要があります。

子どもの姓と戸籍を自分のものに変更させたい場合、以下の書類を用意し、家庭裁判所に申立てを行います。

  • 子の氏の変更許可申立書
  • 申立人(子)の戸籍謄本
  • 父母の離婚の記載のある戸籍謄本
  • 800円分の収入印紙(子ひとりにつき)
  • 指定された金額分の連絡用切手(※)

※管轄する裁判所によって金額が異なるので、詳細はホームページまたは、お電話で問い合わせください

上記を管轄の家庭裁判所に提出します。複雑な事情が無ければ面接等を行わずに、大体1週間から3週間程度で許可が下りるかと思います。

家庭裁判所から氏の変更許可の書面が届いたら、その書面をもって役所に行って、変更手続きを行う流れになります。

子どもの戸籍の変更に関しては、基本的に役所だけでは手続きを行うことができないので注意が必要です。

会社や保育園等には離婚を報告すべきなの?

離婚した場合、会社や子どもの通う保育園、学校に報告は必要なのでしょうか?プライベートな部分なので、なるべく周囲には漏らしたくないという方もいるかもしれません。

結論からいうと、離婚の報告は必要だと考えていいでしょう。

例えば、会社の場合、福利厚生や健康保険等の社会保険関係で届け出が必要になる可能性があります。会社の社員全員に知らせる必要はありませんが、人事担当や直属の上司には事情を伝えておきましょう。

保育園についても、離婚の報告をする必要があります。離婚の報告によって、保育料の金額が無償になったり変わったりする可能性もあります。

通常、保育園は3歳~5歳までが無償で通える期間になります。しかし、離婚によって世帯収入が住民税非課税世帯になった場合、0歳~2歳までの期間も無償で通える対象となります。仮に住民税非課税世帯とならなくても、保育料は世帯年収によって決められるため、保育料が低くなる可能性が高いでしょう。それに加え、苗字や住所の変更があった場合には、保育園に報告する必要があります。

加えて、子どもの通う学校にも報告しておくべきです。学校には、指導要録といって、児童の学籍や学習の記録を残す義務があります。引っ越しして住所が変わったり、離婚して姓が変わったりした場合には、学籍の記録を修正する必要があります。指導要録の情報は、中学校や高校に進学したときに、小学校や中学校から引き継がれる大切なデータですので、離婚した場合に担任の先生に伝えましょう。また、担任に相談することで、「通称」として普段呼ぶ姓や、名簿に載る姓を引き続き離婚前の姓にすることも可能です。

まとめ

今回は離婚後に行うべき手続きや、離婚の報告が必要な場合について解説していきました。離婚は夫婦の合意があれば、離婚届を役所に提出することで成立することができます。しかし、状況によっては社会保険の変更手続きや、児童手当の受給者の変更手続き、生活に関わるさまざまな手続きが必要となるため、自分に必要な手続きをリスト化して、効率よく行うことが大切です。

 

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