【離婚の慰謝料をわかりやすく解説】離婚で慰謝料をもらえるケースを考えよう!

離婚すると慰謝料をもらえるイメージをなんとなく持っている方もいると思います。しかし、実際のところ慰謝料はどんなときにもらえるわけではありません。

それでは具体的に慰謝料をもらえるケースとはどのような場合が考えられるのでしょうか。

今回は離婚の慰謝料について詳しく解説していきたいと思います。

 

離婚の場合慰謝料はどんなときにもらえるの?

離婚の慰謝料というと、なんとなく悪いことをしたひとが払うものというようなイメージが強いかもしれません。

そのイメージはあながち間違いではありません。

離婚における慰謝料は、夫婦関係の破綻原因を作った方が支払います。原因を作ったひとのことを、法律用語では「有責配偶者」といいます。

 

夫婦関係が破綻した状態とは、「夫婦の信頼関係が壊れてしまい、修復は難しいよ」という状態のことです。

ちょっとイメージしにくいと思いますので、もので例えてみましょう。

みなさんがスマホを落とした時、画面に少し傷がついたからといって、すぐに「買い替えよう」と考える方は少ないと思います。買い替えを考える前に「修理しよう」とか、「機能自体には問題ないからそのまま使い続けよう」と思う方がほとんどでしょう。

一方で、同じスマホを落とすにしても浴槽に落としてしまい、まったく電源が付かなくなってしまった状態はどうでしょうか。使えなくなってしまったスマホを持っていても仕方がないので、買い替えたり、前のスマホを代用したりする方が多いと思います。

 

夫婦関係の破綻は、水没によってスマホが使えなくなった状態と同じように、夫婦としての関係が機能しておらず、修復しようにも何をしても元に戻る見込みがない状態をいいます。

 

慰謝料を請求するには、相手が夫婦関係の破綻の原因を作った有責配偶者であることが条件であることを覚えておきましょう。

【ポイント】

  • 有責配偶者とは夫婦関係が破綻した原因を作ったひとのこと
  • 夫婦関係が破綻しているとは夫婦の信頼関係が壊れて修復が見込めない状態のこと

離婚で慰謝料をとるためには何で証拠が必要なの?

自分の配偶者の有責行為によって離婚したいと思った場合、慰謝料をとるためには「証拠が重要」と聞いたことがある方もいるかもしれません。

自分にとっては「相手が悪い」とわかっているのにどうしてわざわざ証拠が必要になるんでしょうか。

 

証拠は自分の言い分が「正しい」ということを証明するために必要!

慰謝料を取りたいと思った場合、相手が「有責行為をしている」という証拠がとても重要になります。

特に、調停や裁判で離婚をめぐって争いになる場合には、「自分の主張が正しい」という裏付けが必要です。

相手が悪いのにどうして苦労して証拠を用意しなければいけないのかと不満に思う方もいるかもしれません。

しかし、時には自分にとっても証拠が重要になることもあるのです。

まずは以下の例をご確認ください。

 

◆不貞行為をしていないのに不貞行為を疑われた場合

夫が突然、「不倫してるだろ!わかってるんだよ!離婚はもちろん、慰謝料も100万円支払ってもらうからな!!!」と一方的に離婚と慰謝料を請求してきた。

やってもいないのだからもちろん証拠もない。

最終的に離婚裁判になった。裁判官は「はじめに夫が不倫を主張したのだから正しい」といって、全面的に夫の言い分が通り、離婚が認められ慰謝料100万円の支払いを命じられてしまった。

 

今回の例は極端ですが、証拠が無くても主張が通ってしまうならば、はじめに主張したもの勝ちとなってしまいます。

これでは、証拠を用意すること以上に理不尽ですし、実際には何もやっていないひとまで不利益を被ってしまうことになります。

実際の調停や裁判では、有責行為による離婚を求めたり、慰謝料の請求を主張したりするひとに立証責任というものがあります。

上記の例を現実に当てはめた場合、夫が自分の主張を通すには、妻の不貞行為を示す証拠や不貞行為があっただろうと推測できる証拠が必要になります。

今回のように夫側が自分の主張を裏付ける証拠がなく、単に主張しているだけの場合、裁判官が妻の不利益となる判決を言い渡すことは考えにくいです。

このように自分の主張を通すには、客観的に「正当性がある」と判断してもらわなければいけないので、証拠が重要なのです。

 

なお、現実的には離婚で調停や裁判になるケースは夫婦の話し合いで成立する協議離婚より割合的に低いです。

そのため、有責行為の証拠は相手に「有責行為をした」ということを認めさせ、言い逃れできないようにする意味合いが強いです。

また意外に思われるかもしれませんが、夫婦の一方の有責行為が原因で慰謝料が発生するような事案でも、調停や裁判にならず、夫婦の話し合いで離婚が成立するケースは少なくありません。

 

慰謝料が高くなるケースってどんなとき?

有責行為で離婚する場合、慰謝料が高くなるケースとはどんなときでしょう。

芸能人が離婚した場合、慰謝料が「1000万円」とか「1億円」とかとんでもない金額の慰謝料が支払われたなんてニュースを聞いたこともあるかもしれません。

一般の方の場合、離婚の慰謝料はどれくらいもらえるのでしょうか。

基本的に、離婚の慰謝料は50万円から300万円が相場とされています。

1000万円や1億円という桁を聞くと、「少ない」と感じるかもしれませんが、高額な慰謝料を請求したところで相手に支払い能力が無ければ支払いようがありません。

 

慰謝料が高額となる大前提として、以下の条件にあてはまる必要があります。

 

  • 有責配偶者が高収入であること
  • 有責配偶者の社会的地位が高いこと

 

これらの条件に当てはまっていることの他に、有責行為の悪質性や行った期間、婚姻期間の長さ等も一定の範囲で考慮されますが、やはり一番大切なのは収入の有無です。

したがって、いくら悪質性の高い有責行為で、証拠がそろっていたとしても相手の収入が低い場合には、請求しても支払われない可能性もあります。

 

慰謝料は有責配偶者の収入によってピンキリといっても良いほど幅があります。

したがって、離婚を前提に慰謝料を請求するのであれば、まずは相手方の収入を明確に把握することや、夫婦の共有財産と個人の特有財産というものがいくらあるのか等を調べておくことが大切です。

財産状況の把握をしっかりしておけば、さまざまな手段を考えることができます。

例えば、財産分与の基本的な考え方は、有責行為の有無関係なく夫婦で半分ずつ分けることになります。

しかし、夫婦の話し合い等で合意があれば慰謝料を上乗せした割合で分けることも可能です。

したがって、できるだけ離婚時に財産を取得したいと思うのであれば、財産状況を調べることが大切です。

 

まとめ

今回は離婚の慰謝料について解説していきました。

夢の無い話に聞こえてしまうかもしれませんが、状況によって慰謝料の金額はそこまで高額にならないケースの方が多いです。

そのため、慰謝料のほか、財産分与や養育費等についてのお金をしっかり取り決めておいた方が良いこともありますので、まずは財産状況を調べることからはじめましょう。

また、そのうえで、慰謝料をどうするか決め、冷静な話し合いができないと思った時には弁護士に相談してみてください。

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