【家事をしないことは離婚事由になる?】ネトゲ廃人の専業主婦の妻と離婚したい!

夫婦には一緒の家に住み、協力、助け合いながら生活を送る義務があります。

夫婦がどのように協力し合い、助け合うかは夫婦によって異なりますが、日本の場合、収入面は男性の方が高い傾向にあるので、金銭面は男性が多く担い、女性は家事や育児を担う比率が高いです。

今回は専業主婦の妻がネトゲにハマり家事をしてくれなくなったことで離婚を考えている男性の相談事例と見解を紹介していきたいと思います。

 

 

一日中ネトゲをして家事をしない専業主婦の妻と離婚したい

 

相談者:幸人(仮名)30歳

妻:福子(仮名)28歳

 

僕と妻の福子は大学の映画サークルで出会いました。

大学の映画サークルメンバーは、ハリウッドの超大作じゃなくて、単館で上映されるようなちょっとニッチなものやB級ホラーの外国映画を好きな人が多く、日本映画が好きな僕としては少し肩身の狭い思いをしていました。

3年生になり、仲の良い友達はできたものの、好きな映画について話す仲間がいないなと思い、サークルを辞めるかどうかを考えていたとき、福子が新入生として入ってきました。

福子は岩井俊二や是枝裕和、押井守といった日本映画の監督の作品が好きといい、趣味がまるきり同じだったのですぐに仲良くなりました。

一緒に映画に行ったり食事に行ったりするうちに趣味だけでなくお互い波長が合うことが分かり付き合うことになりました。

付き合ってからは大きな問題はなく、6年ほど経った頃に福子とこの先も一緒にいたいと感じ、僕が28歳、福子が26歳の時にプロポーズしました。

プロポーズは成功し、それから両家に挨拶して、翌年の付き合った記念日に入籍しました。

同棲期間はありませんが、長く付き合っていたこともあり、金銭感覚や価値観のずれがないことが分かっていたので、結婚生活に不安はありませんでした。

強いていうならば、福子は地元が好きで僕が今の会社に総合職で入ったことで転勤があるかどうかを懸念するくらい。

総合職といっても、支社が遠方にあるというわけではなく、一番遠いところで隣の県に電車で1時間くらいのところだったので、将来はわからないけど現状転勤はないと伝えました。

福子は結婚を機に会社を辞め専業主婦になりました。

専業主婦になった理由は福子が希望していたことが大きな理由でしたが、僕自身の仕事が収入は良いもののかなり忙しく休日や勤務時間にもばらつきもあったので、家庭に入ることに賛成しました。

結婚から半年のあいだ福子は家をきれいに保ち、食事も僕の健康に気を使い、料理もおかずを3品作ってくれるなど精一杯頑張ってくれました。

僕の生活を整えてくれる福子に本当に感謝し、改めて結婚して本当に良かったと心から思いました。

幸せな結婚生活がこのまま続くと思っていたのですが、ある時から少しずつ福子の様子が変化していきました。

はじめの違和感は使った食器がシンクにあることでした。

いつもの福子なら自分の使った食器はためずに洗います。

しかしそのときは食器がいくつか溜まっている状態でした。

さぼっているとかではなく体調が悪いのかと思い、心配して福子に尋ねると「なんでもない」と歯切れ悪く答えました。

いつも頑張ってくれているしたまにはこういうときもあるかなと思い、「いつも任せてばかりでごめんね。ありがとう」と伝え僕が片づけをしました。

その後食器が片付けられていない回数が増え、部屋が荒れ始めました。

次に変化があったのが食事です。

健康に気を付けてほしいからと、今まで福子は野菜中心の献立を作ってくれていました。

しかし今まで作ってくれていた煮物やきんぴらごぼうなど副菜の数が減り始め、スーパーの出来合いのおかずが増えました。

更にレトルトや冷凍食品も使うようになり、以前まで必ず作ってくれていたお弁当も作ったり作らなかったりとまちまちになりました。

違和感を覚えてから約3か月のあいだで家事を手抜きするようになりました。

半年のあいだしっかりやってくれていたのに、手抜きするようになったことにイライラしましたが、妊娠していてなかなかうまくやれないのかもしれないと思い、最近様子が変だからと妊娠検査薬を試すように説得しました。

結果は陰性でした。

念のため産婦人科にも行きましたが、妊娠はしていませんでした。

妊娠ではないのならなんだろうと思い、直接福子になぜ最近家事がおろそかなのかと尋ねました。

すると、「今までが頑張りすぎてやりすぎた。これがスタンダード」といってきました。

確かに福子にも一理あります。

ただ自分から家庭に入るといったのに、結婚して1年も経たないうちにこんなに変わるなんてと正直疑問です。

とはいえ何が正解かわからないので、洗濯は僕が担当すること、僕が休みの日は家事をしなくていいことを提案し、今まで通りに家事するようにいいました。

福子はその場では承知したものの、結局改善することなくむしろどんどん部屋が荒れてきました。

その度僕が家事を行い福子のことを諫めるものの、まったく改善する気はありませんでした。

一体なんでこうなったのかと真剣に向き合っても、「幸人には理解できないから」と原因をいってくれませんでした。

そんな状態が半年ほど続いたとき、会社から事業を他の地方に広げるため、転勤してほしいと打診がありました。

転勤の打診があったことを福子に伝えると、「地元にいたいから単身赴任でお願い」といわれました。

家事はしないし、子どももいないし、仕事もしていないのに転勤についていかないとうんざりしていた僕は離婚を視野に身辺整理をしようと財産関連の整理をしていました。

夫婦といっても1年だし貯金なんて100万あればいいかなと思っていたのですが、貯蓄用の口座を確認すると残高は10万円くらいしかありませんでした。

履歴を確認するとちょうど福子が家事をしなくなったあたりから少しずつ引き落としがされていました。

はじめは1000円とか2000円とかの小さな額だったのですが、次第に大きくなっていき直近は1か月で合計大体10万円が引き落とされていました。

夫婦の将来のために貯蓄していたのに、と腹が立ちすぐさま福子を問いただしました。

なかなか理由をいわない福子でしたが、とうとう口を割りネトゲに使っていると白状しました。

1か月に10万近くゲームに課金するなんて信じられなかったのですが、実際にプレイしている画面や購入履歴を見たら福子が本当のことをいっていることがわかりました。

また家事をほとんどしなくなった理由はゲームだそうです。

もう意味が分かりません。

信頼関係が失われた以上、夫婦でいる意味がないと思いその場で福子に離婚を切り出しました。

しかし頑として離婚を受け入れてくれず、それどころか「幸人が専業主婦を望んだのに好きなこともさせてくれないの?働いているのがそんなに偉いの?」と逆切れしてきました。

そもそも専業主婦になりたいっていってきたのは福子ですし、話が通じなさ過ぎて本当に無理です。

一刻も早く離婚したいのですが、どうすればいいでしょうか。教えてください。

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弁護士の見解

今回の相談者の幸人さんは専業主婦の妻福子さんが家事をしないことに不満をもち、またゲーム課金をするために貯金を使い込んだことを理由として、一刻も早い離婚を望んでいます。

とはいえ福子さんは離婚に同意していません。

このように相手が離婚を拒否している場合、早期の離婚を成立させるためには、どのような手段があるのでしょうか。

離婚には離婚協議、離婚調停、離婚裁判と大きく3つの方法が考えられますが、早期の離婚を目指すなら、協議で離婚を成立させることを考えましょう。

というのもまず、離婚調停は家庭裁判所に調停を申立てなければならず、また1回で調停が成立することはかなりレアケースです。

更に調停の頻度は1か月から2か月に1度のペースで開かれるので、最終的に成立するまでには平均して半年から1年程度はかかる可能性が高いです。

当事者のあいだに調停委員という仲裁役がいるので、話し合いが進めやすくなるメリットはありますが、離婚協議にくらべ離婚成立までに時間がかかると予想されます。

離婚裁判は離婚調停が不成立で終わり、かつ離婚理由が法律で定められた離婚事由に当てはまらなければ訴訟を申立てることができません。

そもそも離婚裁判はハードルが高く、また1回で判決が下るわけではないため勝訴を得るにしても相当の時間がかかります。

今回の幸人さんのように相手が離婚に同意してくれない場合の協議の進め方として、まず相手がどのような条件であれば離婚に同意してくれるのかを把握することです。

そのうえで相手の条件が自分にとって譲れる条件なのか検討し、折り合いがつくように交渉を行います。

例えば幸人さんの場合、福子さんは婚姻生活で次のような行為を行っています。

 

  • 家事をおろそかにする
  • ゲームの課金の為貯金を浪費する

 

家事をおろそかにすることだけでは法律上の離婚事由にあたるか微妙ですが、ゲーム課金のため貯金を浪費することは法律上離婚事由のひとつであるその他婚姻を継続し難い重大な事由にあたる可能性があります。

使い込んだ共有財産の弁済をしなくていい代わりに、離婚に同意してほしいといったような交渉の仕方が考えられます。

ただし自分の希望通りの条件で離婚するにはかなりの交渉技術が必要ですし、相手を納得させるためには相当な準備と法知識も必要になります。

自力で解決しようとすると、かえって相手の感情を逆なでし、事態が悪化するケースも考えられるので、その前に弁護士へ相談することを検討しましょう。

まとめ

今回はネトゲにハマった妻と早期に離婚したい男性の相談事例と見解を紹介していきました。

離婚は話し合いが長引き、夫婦が別居すると婚姻費用を支払い続けなければならないといった経済的不利益が大きくなる可能性があります。

一方で離婚条件を譲歩しすぎてほとんど泣き寝入り状態になってしまうこともあり、妥協点を考えるのは非常に難しい問題です。

また当事者の場合、冷静に考えているつもりでも客観的にみると偏った考えに陥っているというケースも少なくありません。

そのため早期に離婚を成立させたいと考えた場合には弁護士に相談することも手段の一つです。弁護士は依頼者の代理人として相手と交渉できますし、離婚成立までの見込みや準備すべきことなどをアドバイスしてくれますので検討してみましょう。

 

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