夫婦関係に溝ができて、夫との離婚を検討する方は少なくないと思います。
「どうせ離婚するなら有利な条件で成立させたい」と思う方も多いでしょう。
そんなとき、「別れさせ屋」に依頼することを考える方もいるかもしれません。
一方で夫が不倫しており、自分の生活を守るために不倫相手と別れさせる手段として別れさせ屋を利用する方もいると思います。
今回は別れさせ屋に依頼するリスクについてシチュエーション別に考えていきたいと思います。
別れさせ屋とは?探偵との違い
別れさせ屋とは、浮気や不倫などを意図的に作り出してカップルや夫婦関係を終わらせようとするサービスをいいます。
料金体系を明確に記載している会社は少なく、実働時間や別れるまでの期間、依頼内容によって異なります。
費用相場に関しては明確に示されているわけではありませんが、数十万円単位から依頼によっては数百万円単位でかかる可能性があります。
別れさせ屋のサービスを提供している会社は、探偵業も一緒に運営しているイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。
実際に別れさせ屋と探偵業を運営している会社は複数あります。
しかし、業務内容は大きく異なります。
別れさせ屋は、ターゲットの情報を収集し意図的に不倫や浮気を作り出すサービスであるのに対し、探偵は依頼を受けて対象者の行動を張り込みや尾行などを用いて調査し報告する仕事です。
情報を収集するという面では別れさせ屋と探偵業は似ていますが、収集した情報の使い方は大きく違います。
別れさせ屋は違法?依頼を検討する場合に注意すべき点とは?
インターネットで別れさせ屋を検索すると、「別れさせ屋 違法」「別れさせ屋 危険」のようなネガティブなキーワードが候補にあがることがあります。
実際のところ別れさせ屋は違法行為にあたったり、危険だったりすることはあるのでしょうか。
結論からいうと、別れさせ屋自体が違法なわけではありません。
実際に違法行為にならないよう気を付けながら別れさせ屋を運営する会社の方が多いと思います。
しかし、中には悪質な業者がいるのは事実です。
別れさせ屋に依頼した場合次のようなリスクがあります。
①料金体系の説明をせずにぼったくりをする
②依頼だけ受けて実際は別れさせ工作をしない
③依頼料の前金だけを受け取って音信不通になる
④反社会的な団体が運営している
それぞれ注意点を考えていきましょう。
①料金体系の説明をせずにぼったくりをする
別れさせ屋に依頼する場合のトラブルとして、料金体系を説明せずぼったくりをすることが考えられます。
別れさせ屋は料金体系などを明確に公開している会社が少ないです。
また別れさせ屋を利用したと公言するひとは少ないので、実際どれくらいの費用がかかるか相場が分かりにくい傾向にあります。
そう言う場合には業者に料金体系を説明してもらい、契約内容をしっかり確認して依頼する必要があるのですが一般の方が契約内容のすべてを理解することは難しいです。
依頼者にとってかなり不利な契約条項があり、結果としてぼったくられることがあるので注意が必要です。
悪質な業者の場合、「とりあえず契約してくれればいいから」と料金体系や契約内容をろくに説明せずぼったくりをすることもあり得ます。
②依頼だけ受けて実際は別れさせ工作をしない
別れさせ屋へ依頼を検討する場合に注意すべき点として、依頼だけ受けて実際は別れさせ工作をしないことが考えられます。
別れさせ屋は、探偵業のように報告が義務付けられていません。
きちんと別れさせ工作をしてくれる会社もありますが、実際は別れさせ工作をしておらず、費用を釣り上げるために適当な報告をするケースもあるので注意が必要です。
③依頼料の前金だけを受け取って音信不通になる
別れさせ屋への依頼を検討するときに注意すべき点として、前金だけ受け取って音信不通になる業者があることが挙げられます。
前金だけ受け取って音信不通になる行為は詐欺行為にあたる可能性が高いです。
別れさせ工作を依頼する業者を慎重に選ばないと、詐欺被害に遭ってしまうこともあるので注意が必要です。
④反社会的な団体が運営している
別れさせ屋に依頼するときに注意すべき点として、依頼する会社の運営元が反社会的な団体であることです。
反社会的な団体が運営している別れさせ屋は、存在自体が違法です。
依頼したことでさまざまなトラブルに巻き込まれる可能性もあるので運営会社をきちんと調べることが大切です。
夫と離婚するために別れさせ工作を行うのはアリなのか
夫との離婚するために別れさせ屋を使うときは次のような理由があると思います。
- 離婚を切り出しているのに夫が離婚に同意してくれない
- 不倫相手と結婚したい
- 慰謝料など離婚条件を有利に進めたい
上記のような理由で別れさせ屋に依頼した場合、別れさせ工作の内容によってはトラブルになることになります。
夫の浮気や不倫を離婚事由にする場合、夫が異性と肉体関係を持つ必要があります。
夫が工作員の女性を好きになり自発的に離婚を切り出してくれればよいですが、別れさせ工作で肉体関係を持つことは、違法行為にあたります。
有利な条件で離婚するために別れさせ工作したことが発覚した場合、公序良俗違反とみなされ反対に不利な立場になってしまうこともあります。
それだけにとどまらず、別れさせ工作を知った夫が逆上し、暴力をふるったりすることも考えられます。
実際に別れさせ工作がターゲットにばれて、殺人事件に発展したケースもあるので、リスクが伴うものであるということを忘れないでください。
夫が自発的に離婚を切り出してくれるような別れさせ工作であれば、依頼するのも「アリ」の場合もありますが、さまざまなリスクを負うこともあるので慎重になった方が良いと思います。
不倫相手と別れてもらうために別れさせ屋に依頼するのはアリなのか
別れさせ屋を利用するシチュエーションとして、配偶者が不倫している場合に、不倫相手と別れてもらうために工作してもらうということが考えられます。
別れさせ工作が、夫と不倫相手を疑心暗鬼にさせて別れる方向にもっていくようなものも考えられます。
別れさせ工作がうまくいけばよいのですが、妻が別れさせ工作をしていることが発覚してしまった場合、むしろ夫と不倫相手の関係に火がつくこともあり得ます。
また、別れさせ工作の内容が、夫に不倫相手よりも工作員の女性へ恋愛感情を持ってもらうというものだった場合、根本的な解決にならない可能性が高いです。
そのときの別れさせ工作が成功に終わったとしても夫が不倫に対して罪悪感を持っていなければ、結局また不倫することになると思います。
このような場合、離婚した方が良いこともあるので婚姻継続するメリットやデメリットを考え、自分の気持ちと向き合った方が良いかもしれません。
【夫のことを愛せない】愛情を感じなくなったとき離婚するべきなのかまとめ
今回は別れさせ屋について解説していきました。
有利な条件で離婚したいという思いや、不倫相手と別れてほしいという思いから別れさせ屋への依頼を検討している方もいらっしゃるかもしれません。
しかし別れさせ屋への依頼は、さまざまなリスクがつきものであることを忘れないようにしましょう。
また状況によっては別れさせ屋に依頼するよりも弁護士に依頼する方が良いケースもありますのでそちらも検討してみてください。
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