花より男子の道明寺司のようなモラハラ体質の夫の妻になったときに離婚を考えるケース

花より男子は1990年代に連載された大ヒット少女漫画です。

日本では2005年に松本潤さんと井上真央さんが主演でドラマ化され、多くの方が夢中になります。

その人気は日本にとどまらず、韓国や台湾などアジア各国でドラマ化され、国を超えて愛されている作品です。

道明寺司とは、主人公牧野つくしの恋人になるメインヒーローでとても魅力的な人物です。

今回は、道明寺司のような夫の妻になった場合、離婚を考えるケースについて考えていきたいと思います。

根はいい奴!?家族関係や道明寺司の性格を分析!

花より男子の道明寺司は、財閥の長男として生まれ、さまざまな英才教育を施されました。

語学や運動などは堪能である一方、幼少時スイスで育ったことが原因なのか、作中ではかなり誤った日本語を使っています。

性格はわがままで乱暴で子どもっぽく、金持ちを鼻にかけるなどプライドが高い面がある一方、姉や友人や恋人など一度信用した者に対しては非常に愛情深く接します。

道明寺司の家族関係はかなり希薄?性格が横暴な部分は愛情不足が原因かも

家族は、父親・母親・姉の4人家族です。

道明寺司は大きな財閥の跡取り息子として育てられ、金銭面に関してはかなり恵まれた環境で育っています

ただし、家族関係は希薄だったり、ある種ゆがんだ愛情を受けていたりと決して恵まれた環境とはいえません

原作の場合、父親は海外を飛び回っているという設定でほとんど登場しませんし、母親は仕事と利益を追求する女性として描かれており、道明寺とは同居しておらず、普段はニューヨークで暮らしています。

また道明寺の母親は今でいうかなりの毒親といえる性格で、息子の恋人となる主人公牧野つくしをありとあらゆる手段で追い詰め、別れさせようするなどという恐ろしい側面を持っています。

機能不全気味の家族関係で唯一道明寺と良好な関係であったのは姉です。

姉は道明寺に愛情を持って接しており、応援したり、心配したり、間違ったことをしたら叱ったりといわば母親代わりといえる存在として描かれています。

道明寺司は愛情深く恋人を大切にできるタイプ!

道明寺司は、愛情の表現が子どもっぽく、素直になれない性質を持っていますが、恋人や家族という関係になると、相手に尽くし、愛情を行動で示してくれます

また、関係が安定していれば、かなり穏やかな性格で、大切なひとが持つ価値観ならば、たとえ自分が持ち合わせていなかったものだったとしても、受け入れられる度量を持っています。

他人の考えを受け入れられる柔軟さは道明寺の大きな魅力といってよいでしょう。

他人を度の超えた言動で傷つけることがある

道明寺司は、大切なひとに対し愛情深く、度量の大きい態度で接することができる面がある一方で、感情をなかなか抑えることができず他人を傷つけることがあります。

道明寺は、作中から考える限り、両親から金銭的な援助は受けていたものの、親との別居期間が長く、親の愛情が不足していたと考えられ、情緒面が未発達であると思われます。

そのため、ゲーム感覚で気に入らない生徒に対し、周囲をあおりいじめて退学させたり、中学生の頃には内臓破裂させる傷害事件を起こしたりしています。

暴力行為などに走ってしまった理由は少なからず道明寺の中に存在するのですが、それでも怒りに任せて他人を追い詰めるような行為は決して許されることではありません。

道明寺の場合、話が進むにつれて情緒面が成長し、怒り任せで過度な暴力行為や暴言を吐くような描写は少なくなってきます。

とはいえ、現実的にはなかなか克服は難しいと思われます。

道明寺司のような夫の妻になったとき離婚に発展するケースとは?

道明寺司のような性格の夫の妻となった場合、モラハラや暴力によって離婚を考えるケースが想定されます

道明寺のような夫は、信頼している者に対しては愛情深いですが、彼の意に沿わない、結果として感情を逆なでるような行為をすると、感情に任せて、相手の人格を否定するような暴言を吐くことがあります。

関係が安定している状態での夫婦喧嘩や話し合いであれば、暴言や暴力に発展するケースは少ないと思います。

しかし、精神的に不安定だったり、行き違いがあったりして、夫婦間の信頼関係が揺らいでいるときに彼の意に沿わない言動をすると、「信頼を裏切られた」という思いや、「妻は自分に愛想を尽かしてしまった」というような焦りから、感情を爆発させモラハラ行為や暴力をふるう可能性が高くなります。

信頼が揺るがない関係性を夫婦間で構築できれば良いですが、そうでない場合、モラハラやDVの加害者と被害者の関係に陥ってしまうこともあります。

このような場合、周囲の目がない夫婦2人きりの場で離婚を切り出すと、ひどいモラハラや暴力を受ける可能性があるため、第三者の立会いのもと切り出すか、別居することを前提に離婚の交渉の一切を弁護士に任せるといった方法をとった方が良いでしょう。

弁護士に相談したい方はこちら

【相談事例】道明寺司のような夫と離婚したい!

道明寺司のような夫は、非常に魅力的である一方、コミュニケーションをきちんととって信頼関係を築くことができないと、モラハラや最悪の場合、暴力を受ける可能性があります。

今回は、負のスパイラルに陥ってしまった女性の相談事例と弁護士の見解を紹介していきたいと思います。

 

主人公:杉菜(28)

夫:翔(28)

夫の翔とは高校生のときに私が当時所属していた合唱部のコンクールで伴奏をしてくれたことをきっかけに知り合いました。

翔は海外で活躍するバイオリニストの両親を持ち、彼もピアノで幼いころから有名なコンクールに出場し、優秀な成績を収めていました。

両親がほとんど家におらず、またピアノを優先してきていたため、学校ではほとんど友達がいなかったそうで実際に人付き合いがめちゃくちゃ下手でした。

また昔から周囲の大人にちやほやされていたためなのか、かなり我が強くわがままで自分の思い通りにならないとすぐ機嫌が悪くなる性格で口も悪いし第一印象は最悪でした。

しかし一緒にいる時間が増えるにつれて、口は悪くてわがままな態度の中にも実は思いやりがあったり優しさがあったりしたことに気づきました。

私たちは高校卒業を機に恋人になりました。

付き合い始めのころ、彼の増長癖や一線を越えた発言、悪意なく残酷な仕打ちをする部分など、彼の性格のダメなところについては、発言をした時点ですぐに伝えていました。

そのおかげか、付き合って2年たったころには、多少高圧的なところはあるものの、以前のような自分勝手さがなくなりました。

恋人時代、翔は進路に悩む私に寄り添ってくれました。

私が大学を退学しピアノの調律師を目指すとなったときには、誰よりも応援してくれました。

結婚したのは翔と私が26歳のときです。

翔はその年に有名な海外のコンクールで入賞、国内でピアノリサイタルも開きました。

飛躍の年ともいえるときに、「ずっと守るから一生一緒にいよう」とプロポーズをしてくれ、私はふたつ返事で受け、そのままの勢いで役所に婚姻届を提出しました。

たぶん私たちの結婚生活で一番よかったのはこのときだと思います。

もともと結婚前提で付き合っていることはどちらの両親にも説明していたので、事後連絡に多少小言をいわれたものの、特段問題はありませんでした。

大変だったのは同居するマンション探しや結婚式の準備、名字が変わったことでの諸々の手続きでした。

翔はコンクールに入賞してから方々でリサイタルの依頼が来て、国内はもちろんのこと海外も忙しく飛び回っていました。

私は諸々の手続きをひとりでやらなければならなくなり、マンションも引越しの手配も全部ひとりで行いました。

「住むのは杉菜なんだし、探したり確認したりするのは当然だろ」と面倒なことを丸投げでお礼のひとつもいってくれません。

仕事しながら結婚式の準備も進めていたので、心身ともにかなり疲弊しきっていたため喧嘩する元気もでませんでした。

結婚してからの翔の増長ぶりはかなりのもので、付き合う以前のひとを大切にしない部分が大きくなりました。

はじめのうちは、私も「このままじゃいけない」と感じ、きちんと向き合えるときには翔の発言の問題点を伝え、話し合いを行うなどの努力をしていました。

しかし改善は見られませんでした。

機嫌がいいときは一緒にいて楽しいものの、翔が自分の問題点と向き合わないことで夫婦仲も少しずつ悪くなっていき、それに比例して私をさげすむような言動が増えていきました。

私がこれはもうだめだと思ったのは仕事についてでした。

翔は海外での仕事が増えており、海外を拠点にして移住することを考えていました。

翔は海外移住した場合、当然私もついてくると思っていたようですが、私は現在の仕事にやりがいを感じていたのですぐに答えの出せる問題ではありませんでした。

それに移住するとなるとクラシックの本場であるヨーロッパです。

あっちで仕事を得られるだけの語学能力はないし、なんなら日常会話だって怪しいくらいです。

当然知り合いはいるわけないし、海外で暮らした経験もないし、正直なところ無理だと思いました。

それでも翔がフォローを入れてくれるなら考えてもいいと伝えましたが、「成人越えてフォローとか何いってんの?知り合いは10代のうちから留学とかしてたしそれって甘えでしょ」と聞く耳を持ちません。

その次に翔がいった言葉は、「大体俺みたいに才能で食っているならともかく、代わりがいくらでもいる仕事に執着して何になるの?俺が食わしてやるっていってるんだから素直に頷けばいいんだよ。脳みそないんじゃないの?」でした。

調律師になったのは翔の応援あってのことだったので、その発言への失望感は大きかったです。

また調律が音に与える影響や感覚はピアノを弾く翔自身がよく理解しているはずです。

それなのに、「代わりがいくらでもいる仕事」って…。

思わず反論したものの、翔は「俺のそばにいる以外にお前に価値ないじゃん。四の五のいわないでついて来いよ」と。

翔の性格はわかっているので、この言葉は彼なりの愛情表現であるということは理解しています。

とはいえ、私の仕事を全否定するような発言をした後ではまったく響きませんし、むしろ「何いってんの?」としか思えず、このまま関係を続けることができないと思っています。

離婚したいと考えていますが、翔の様子をみるとすんなり納得してくれることはないと考えています。

むしろ切り出したら激昂して私をさげすむような言動をすると思います。

また愛情が薄れたとしても、ピアニストとしての翔には今後も活躍してほしいという思いがあるので、できれば円満に離婚できればと考えています。

どうにか負担を最小限に離婚を成立させる方法はないものでしょうか。

【相談事例】夫からモラハラを理由に離婚すべき?対処法を弁護士が解説

弁護士の見解

今回の相談者である杉菜さんは、夫の翔さんの言動を理由に離婚を考えていらっしゃいます。

離婚に際し杉菜さんが望む条件は、円満離婚です。

法律上、円満離婚という言葉は存在しません。

そのため円満離婚を望むのであれば、夫婦間の協議で話し合い、相手に納得してもらうことが大切です。

相手がきちんと協議に応じてくれるのであれば、当事者同士の話し合いで離婚を成立することもできますが、杉菜さんのお話を聞く限り、翔さんが素直に応じる可能性が低そうです。

この場合、第三者の立ち会いのもと話し合いを行うという手段があります。

ただし、ここでいう第三者とは当事者2人の親や友人などが考えられるので、仲裁役のはずが夫婦のどちらか一方に肩入れしてしまい、かえって混乱を招くことになるケースもあります。

翔さんの場合もかえって激昂してしまう可能性があるので、離婚の交渉をするのであれば、はじめから弁護士に依頼した方が良いと思います。

弁護士は交渉術のスペシャリストなので、翔さんに杉菜さんが離婚したい理由を明確に伝えられる可能性が高くなります。

また、離婚そのものだけでなく、財産分与などの交渉もしてもらうことができます。

なお、杉菜さんが翔さんから受けていた言動はモラハラとみなされる可能性が高いです。

ただしモラハラ行為を立証できるだけの証拠がないと、法的な離婚事由として認められたり、慰謝料が認められたりすることは難しいです。

またモラハラを理由に離婚を切り出したり、慰謝料を請求したりすると杉菜さんが望む円満離婚から遠のいてしまうこともあります。

そのため翔さんと離婚するにあたり、杉菜さん自身が何を優先したいのかを一度冷静になって考えてみると良いでしょう。

まとめ

今回は道明寺司のような夫を持つ妻が離婚を考えるケースについて解説していきました。

道明寺司のように自分に自信を持っている男性は魅力がたくさんある一方で、かなりの大きな欠点もあります。

また自分に自信があるあまり、妻に離婚を切り出されたことを認められず、大きなトラブルに発展することもあるので、無理に自力で解決しようとせず、必要な場合には弁護士に相談することを検討しましょう。

【離婚の法律用語】離婚に関するモラハラ知識について知ろう

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