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「離婚を回避するために手紙を書くのはどうか……?」と思っているあなた。これは試してみる価値が十分にある方法で、書き方しだいでは夫婦関係を改善し、結婚生活を継続できる可能性の高まりが期待できます。
このページでは、パートナーとの望まない別れに対する立ち回り方を詳しく知る桔梗さんから
- なぜ手紙を書くことが離婚回避に効果的なのか
- 離婚回避のために手紙を書くメリット
- 離婚を回避するための手紙の書き方
- 離婚を回避するために手紙を書く際の注意点とポイント
- 手紙を書いても離婚を回避できなかった場合の対処方法
について教えていただき、内容をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
なぜ手紙を書くことが離婚回避に効果的なのか
今、あえてアナログな手紙を書く方法で、パートナーとの別れの危機を乗り切ろうとする方法が良い理由としては、次の2つがあります。順番に詳しく見ていきましょう。
喧嘩せずに考えを伝えられる
離婚を回避するために起こす行動は、一般的にはパートナーと直接会っての話し合いでしょう。しかし、せっかく話し合いの場を設けても、とくに夫婦仲が非常に悪化している場合には、感情的になって売り言葉に買い言葉になってしまいがちです。
その点、手紙であれば相手が目の前にいないので、相手は冷静な状態で読むことができ、自分は素直な気持ちを届けることができます。
感情に訴えかけやすい
今では電話やメール、LINEなど自分の気持ちを伝える方法はいろいろありますが、手紙にはデジタル通信とは違った特別な力があります。手書きの文字のほうが直筆で手間があるぶん心がこもっている印象で、デジタルの文字と比較してパートナーに響きやすい(自分の気持ちが伝わりやすい)のです。
離婚回避のために手紙を書くメリット
離婚回避に手紙が効果的な理由には、以下のような魅力があることも含まれます。それを踏まえたうえで手紙を書くか決め、そしてどう書けば良いのかをチェックしていきましょう。
伝えたいことを事前に整理し、すべて伝えきれる
面と向かっての話し合いでも、あらかじめ自分のいいたいことをまとめておくことは可能です。しかし、自分の思ったとおりに話が展開するとは限りません。結果、いいたいことがいえずじまいになり、関係修復の機会を失ってしまう恐れがあります。
これに対して手紙は、あらかじめいいたいことをまとめることができるだけでなく、途中で相手のリアクションによって話の展開が変わることがありません。余すことなく自分の思いを相手に届けることができるメリットがあるのです。
開封率や既読率が高い
たとえば、あなたが電子メールを使って離婚を回避するために自分の思いをつづって送信したとしましょう。しかしそこに何が書かれていても、読まれなければまったく意味がありません。
その点、アナログな手紙は、電子メールと比較して何が書かれているか気になりやすいもの。より読まれやすいということで、手紙にはメリットがあるのです。
離婚を回避するための手紙の書き方
手紙を使って離婚回避につなげたいと思っても、文章を書くのが苦手な人もいるでしょう。そのような人でも、以下の5つのポイントを押さえて書けば、うまくまとまるはずです。
離婚したくない気持ちを書く
手紙を使って離婚を回避するためには、まず結論から書くことが大切です。離婚したくない気持ちを最初に書くことで、手紙であなたが何を伝えようとしているのか、相手はすぐにわかります。そして、最後まで読んでもらえる確率がアップするのです。
自分の思いを書く
どうして離婚したくないのかについて、わかりやすく書く必要があります。もし理由がいくつかあるなら、「理由は〇つあって、ひとつめの理由は~だから。ふたつめの理由は~です」と順序だてて書きましょう。
このように分けて書くことによって、あなたが何をいいたいのか相手に伝わりやすくなります。
自分の反省点を書く
相手の立場になり、自分の何が悪かったのか相手の気持ちを想像して、別の紙に書き出してみてください。パートナーに対する配慮に欠けていたなど、見えてくるものがあるはずです。
人の怒りの奥底には、必ず寂しさや悲しいといった感情があります。そのことを踏まえて熟考し、別の紙にまとめた反省点を手紙に書いていきましょう。
自分の悪いところをどう改善させていくのかについて書く
離婚を回避したいときには、あなたの悪いところを直す姿勢を相手に見せると良いです。そのためにも、あなたが夫(妻)に対して今後、約束できることや努力して変えていくことを手紙に書いて伝える必要があります。これはある意味、誓約書のような役割をするため、覚悟を決めて慎重かつ具体的に書いてください。
返事について指定しない
あなたが相手に対して伝えたい思いをすべて手紙に書いたら、最後に返事はどんな方法でもいいということを盛り込んでおいたほうが良いでしょう。そうすることによって、相手にかかる心の負担を少し軽減することができますよ。
離婚を回避するために手紙を書く際の注意点とポイント
離婚したくないなら、相手の気持ちを大切にするべきです。どのようなことに注意すれば良いのか、ここで把握しておきましょう。
相手を責めない
相手を責めてしまうと、感情を逆なでしてしまう恐れがあるので、離婚への気持ちを高めてしまいかねません。そのため、本当にパートナーとの離婚を回避したいのであれば、相手の悪いところを突くようなことを書くのは絶対に避けましょう。
たとえば、「あなた(お前)もこういうところは悪かった」とか、「あなた(お前)の〇〇なところは嫌だ」など、相手を責めるような言葉はタブーです。
未練について書かない
未練がましいことを手紙に書くと、相手の反感を買ってしまうかもしれません。
つまり、「好きだ」や、「愛している」など、相手への愛情を示す言葉だったり、「どうしてもやり直したい」といった相手を求めるような文面だったりすると、逆効果になる恐れが……。
離婚の危機に直面した状況で、どれだけこういった言葉を盛り込んだとしても、「それならどうしてもっと〇〇してくれなかったの」と、嫌悪感を抱かせる可能性があるのです。
願望を書かない
たとえば、「一緒に〇〇していこう」とか、「自分は〇〇したい」など、いくらあなたの一方的な願望を伝えたところで、相手の心には響きません。あくまで手紙に書くべきことは、相手が何を求めているかを推察して、離婚を考えている原因となっているものを解消すると誓う言葉なのです。

手紙を書いても離婚を回避できなかった場合の対処方法
一番の有力候補は、弁護士への相談・依頼です。
離婚を成立させるには、双方の同意が得られているか、離婚事由に当てはまる必要があります。あなたがどうしても離婚に合意できない場合は、相手が裁判離婚へと進める可能性もあります。
そんなとき、離婚事案を得意とする弁護士に相談をすれば、プロの観点からあなたにとって最適なアドバイスをくれるはずです。また、依頼すればあなたのかわりとなり、書類の作成や交渉、裁判所での発言など必要なことをしてくれます。
たとえ裁判になったとしても離婚事由が必要なので、これに該当しないかぎりは離婚成立にはいたらないでしょう。
まとめ
冷静な状態で相手に読ませ、心に響かせる効果が望める手紙。うまくまとめれば、相手が離婚を踏みとどまる可能性は十分にあります。実際に別れを回避できたあとは、変わると誓ったにもかかわらず有言不実行でパートナーを失望させ、再び離婚を突きつけられるようなことにならないようにしましょう。
また、相手の立場にならず、相手の気持ちを無視するような手紙の書き方をすれば、夫(妻)の別れたいという思いを増幅させ、離婚まったなしの状態にもなりかねません。もしそうなってしまった場合には、弁護士の力を借りることを検討しましょう。
離婚の決め手は何?相手が別れる意思を固めたあと関係修復は図れるか