【異性とのデートは不倫?】既婚者なのに女性とデートした夫に慰謝料を請求したい!

どこまでが浮気や不倫ではなくて、どこからが浮気や不倫になるのか。

法的な線引きはありますが、その線を超えていないからといってご自身が不倫や浮気と考える一線を超えたら非常に腹立たしいですよね。

今回は、既婚者なのに同じ会社の女性とデートした夫に慰謝料を請求したい妻の相談事例と弁護士の見解について解説していきたい思います。

【既婚者なのに】会社の同僚の女性と不倫デートした夫に慰謝料を請求したい!

夫:ゆう(32)

まりや(27)

 

夫のゆうは私が勤めていた会社の先輩で、私が新入社員のときに教育係を担当しました。

当時、右も左もわからない状態で会社に入った私を優しくフォローしてくれるゆうの優しさに次第に心惹かれていきました。

私の同年代よりもずっと落ち着いており、思いやりがあって気配りのあるゆうと絶対付き合いたいと思った私は、断られたら気まずくなることも承知で告白。

捨て身の告白は成功し、「僕で良ければ」と了承してくれました。

付き合っている期間は彼の持ち前の優しさや思いやりを発揮してくれ、何のトラブルもなく平穏で幸せな毎日を過ごしました。

不満という不満はなく、強いていえば「自信がないところ」くらいです。

付き合っている中でわかったのですが、ゆうは中高一貫の男子校で、大学も理系の大学に進んでおり、女性の付き合いをほとんどしてこなかったため、どうやら女性とコミュニケーションをとるのが苦手なようでした。

「素敵なひとなんだから、もっと自信を持てばいいのに」と思いつつ、ゆうの不器用さや他の女性がなかなか見抜けないだろう彼の良さがわかる距離感にあることに優越感を感じていました。

交際から2年ほど経ち、ゆうからプロポーズをしてくれたので承諾。

ゆうが30歳、私が25歳のときに籍をいれ一緒に住みはじめました。

結婚を機に私は会社を転職し、自宅にほど近く残業がほとんどない職場に就きました。

結婚して同居すると、相手の嫌なところが目につくようになると、先に結婚した友達に忠告されたこともありましたが、実際はそんなこともなく、変わらず優しいままでした。

結婚生活は順風満帆で、「我ながら男の見る目があるな」と思っていました。

そんな幸せな結婚生活に影が差し始めたのは、ゆうの会社で働いている同期と一緒に飲み会で聞いたことがきっかけです。

私を含め、同期の女の子4人で女子会をしました。

私以外の子はまだゆうと同じ会社に勤めており、最近新卒の女の子がゆうに行為を抱いているというのです。

新卒というと、ゆうよりも10歳くらい離れています。

若いんだし、まさかと思ったのですが、嫌な予感がしました。

というのも、私自身ゆうが教育係についてくれたとき、まさか好きになるなんて思っていなかったからです。

飲み会の場では、「まあ既婚者ってモテるようになるって聞くし~」と適当に相槌をうち、おちゃらけていたのですが、自分自身同じパターンなので、内心は気が気じゃありませんでした。

いてもたってもいられず、飲み会が終わった後、誘われた2次会にも参加しないで、家に帰宅しました。

自宅に戻ると、ゆうはすでに帰宅しており、「意外と早かったねー」と出迎えてくれました。

早速飲み会で聞いたことをゆうに話すと、「いやいやそんなことないよ。相変わらずモテないしそんな気にすることじゃないよ」と笑いながら否定されました。

それでもまだもやもやが消えない私は、「いっとくけど浮気とか不倫とか許さないからね!」というと、やっぱり笑って「心配しすぎ」と一蹴されました。

浮気や不倫は許さないとはいいましたが、実際は本当にゆうが私を裏切ることは予想もしていませんでした。

というのも恋人時代を含めて、浮気の兆候があったことなんて一度もなかったからです。

だからまさか同期の話にあった女性とゆうが仲良くなっているとは思いもしませんでした。

ゆうの行動が変化したのは、結婚して1年半くらいが経った頃でした。

私たちは共働きでのため、平日ゆっくり夫婦で過ごすことがあまりありません。

私は残業があまりない職場なので時間があるのですが、ゆうの会社は結構残業が多く、帰りが22時を回ることが少なくありません。

そのため、平日にあまり時間が取れない分、土日は夫婦で出かけたり、家で一緒に過ごしたりと、夫婦の時間を大切にしていました。

ところが、ここ数か月、月に1,2度土曜日に出掛けることが多くなりました。

ゆうは、「大学のときの友達に誘われてフットサルの社会人チームに入った」といっていました。

そのときは、「ゆうが嘘つくわけない」と思い、信じました。

しかし、会社の同期から、前話題になった新卒の女の子が、「最近社内でもゆうにべったりになっている」ということを聞きました。

その話が本当なら既婚者に対してべったりしているその女の子も女の子だし、はっきり拒否しないゆうもゆうだと感じました。

ただ、その女の子がべったりするようになった時期が、ゆうが土曜にフットサルの社会人チームに入って家をあける時期とかぶっているのが気になりました。

ゆうのことは信じたいけど、なんとなく嫌な予感がして、ゆうがでかける土曜に後をつけてみようと決めました。

とはいえ、尾行なんてスキルはないので、通販でGPSを購入し、ゆうのカバンにいれて後をつけることにしました。

結論からいうと、フットサルの練習自体は実際に行っていました。

ただ、メンバーが問題です。

というのもフットサルの練習場に、ゆうの会社の女の子がいたからです。

これは怪しいと思いました。

すぐにでもゆうに問い詰めたくなりましたが、怒って問い詰めたらはぐらかされるかもしれないので、不倫をしているかどうかを確かめるため、タイミングをみてゆうのLINEを確認しようと決意しました。

平日いつもゆうは帰って、お風呂に直行します。

そのすきを狙ってスマホをみることにしました。

チャンスはすぐにやってきて、私はあっさりゆうのLINEをみることができました。

LINEの内容は、「ゆうさんと社外でも一緒にいれるの嬉しいです」とか、「ゆうさんとハグしたいー」とか、完全に恋に溺れてる女のLINEです。

ゆうの返信もまんざらではなさそうで、「また2人でご飯食べに行こう」とか「今度一緒にどっかいきたいね」みたいな返信をしていました。

肉体関係こそ持っているような内容ではありませんでしたが、既婚者なのに自分に恋している女の子に期待を持たせるよう返信をしているところ、すごく不誠実だし、私に対する裏切りでもあると思います。

これって別に身体の関係がなくても、不倫になりますよね??

ゆうが誠心誠意私に謝って、今後この新卒の女と一切関わらないというのであれば、許してあげてもいいです。

ただ、反省を示すためにも慰謝料は少額でもいいから取りたいです。

どうすればいいでしょうか。

弁護士の見解

今回の相談者であるまりやさんは、夫であるゆうさんと、ゆうさんが勤めている会社の女性が不倫していることを理由に、次のようなことを望んでいます。

  • ゆうさんがまりやさんを裏切ったことを認め誠心誠意謝罪すること
  • 不倫している女性とは一切関わらないこと
  • 少額でもゆうさんに慰謝料を払ってもらうこと

今回のまりやさんのようなケースでは、不倫として認められる可能性があるのでしょうか。

考えていきたいと思います。

まず、ゆうさんと会社の女性の関係は、肉体関係を匂わせるような会話はないものの、ひとによっては恋人同士のやりとりと感じる方も少なくないでしょう。

心の不倫はひとによって肉体だけの関係よりも大きな精神的苦痛を感じる可能性があるものなので、まりやさんが怒りを覚えるのも無理はありません。

しかし、法的に認められる不倫行為は、肉体関係があることが前提のため心の不倫が不倫として認められるケースは少ないです。

したがって、ゆうさんが同僚の女性とした言動は、不倫として認められる可能性はかなり低いと思われます。

まりやさんにとっては理不尽に感じると思いますが、法的な不倫でない以上、ゆうさんや相手の女性がまりやさんの権利を侵害していることにはなりません。

そのため、不倫を理由に現段階の情報ではゆうさんや相手の女性に慰謝料を請求するのは難しいといえるでしょう。

では、まりやさんはこのまま泣き寝入りするしかないのかといわれれば、そういうわけでもありません。

ゆうさんと女性のあいだに肉体関係がなくても、その言動が夫婦関係を破綻させるような行為と推認できるケースでは、慰謝料を請求できる可能性があります

ゆうさんと相手の女性とのやりとりが、社会一般的な常識から大きく逸脱しており、事実はどうであれまりやさんが不倫を疑っても仕方がないという状況の場合には慰謝料の請求が認められることもあります。

またゆうさんに、「自分の言動には非があり、夫婦の信頼関係を崩しかねない行為だった」ということを認めさせることで、誠心誠意の謝罪を引き出すことは可能です。

ゆうさんに非を認めさせ謝罪を得ることとともに、相手の女性との接触を制限する内容も取り決めて書面にしておくといいと思います。

ただし相手女性との接触をすべて断ち切るというのは、職場が同じため現実的に難しいと思われますので、「業務に関する以外の接触」を制限するような内容にして、破ったときの罰則も盛り込んでおくと良いでしょう。

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まとめ

今回は既婚者なのに、同じ会社の未婚女性と親密なやり取りをした夫に不満を覚えている女性の相談事例と弁護士の見解を紹介していきました。

今回の相談者の女性は、離婚について言及していませんでしたが、状況によっては離婚を決断する方も少なくないと思います。

とはいえ、心の浮気や不倫は、それぞれの心の中で起こることなので、発覚したときにどういう対応をすればわからなくなる方もいらっしゃるでしょう。

そのため、「離婚したいけれど、具体的に何をすればいいのかわからない」という時には、一度専門家に相談し、アドバイスを受けたり、意見を聞いてみても良いかもしれません。

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