【漫画シリーズ】自己肯定感の低い我妻善逸のような性格の夫と離婚を考える

鬼滅の刃は、コミックス累計発行部数1億5000万を超える大人気漫画です。

たくさんの人気キャラクターがいる中で我妻善逸は、人気投票で第1位をとったこともある超大人気キャラクターです。

今回は、我妻善逸のような夫と離婚をテーマに考えていきたいと思います。

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【漫画シリーズ】竈門炭治郎のような夫と意見に食い違いがあって離婚したい

我妻善逸の基本的な性格

性格は、産まれ持ったひとの性質だけで決まるわけではありません。

親から受けた教育や幼少期の育ってきた環境などが大きく関わります。

我妻善逸は幼いころ両親に捨てられ名前もつけてもらえませんでした。

今では考えられませんが、作品の時代設定が大正(1912-1926)なので当時であれば十分あり得ることです。

善逸の性格の特徴として、主に次のようなものが挙げられます。

  • 臆病
  • 自己肯定感が低い
  • ネガティブ
  • 女性好き
  • 独占欲が強い
  • 愛情深く尽くすことができる
  • ひとの機微がわかる
  • 大事なときは本気を出すことができる

我妻善逸の短所

我妻善逸は作中で、すぐに「無理」といったり、子どもに泣きついたりと臆病でネガティブな面があります。

また女性好きな面もあり、過去7人の女性と付き合い騙されています。

更にいうと独占欲が強いため嫉妬深いところがあります。

善逸がこれらの短所を持つのは、作中で深く語られていませんが、やはり幼少期の親に捨てられたことの影響が大きいと思われます。

というのも幼少期に親などの養育者から愛情を与えなかった、あるいはいびつな愛情を注がれていたといったことがあると、「不安定型愛着」や「愛着障害」という状態になるといわれています。

症状に関しては、さまざまありますが「愛された」ということがなかったり、希薄だったりすると自己肯定感が低くなり、ネガティブになる傾向にあるそうです。

また独占欲が強く嫉妬深い部分に関しても、愛着障害の症状としてありますので、善逸の短所は幼少時の愛情不足と大きく関係しているのではないかと思われます。

 

【参考文献】

脱抑制型対人交流障害/岡田尊司

第16回城南ティーンこころのメンテ研究会東邦大学医学部精神神経医学講座『愛着形成の問題を抱える生徒への支援』/助教授:船渡川智之

厚生労働省 令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 一時保護所職員に対して効果的な研修を行うための調査研究

我妻善逸の長所

我妻善逸の短所は根深いものがありそうですが、長所ももちろんあります。

善逸は女好きの面がある一方で、後に結婚する禰豆子に一目惚れします。

一目惚れした後の善逸は禰豆子に対して一途です。

愛情の表現の仕方については、それぞれ好みがあるので難しいですが、ひとを好きになった場合、尽くしてくれる性格の持ち主です。

このように一途なので他の女性に目移りしないといった点も長所といえるでしょう。

また善逸は聴覚が良く臆病な性格ですが、臆病な分、ひとの感情の機微に敏感なところも長所です。

さらに、「大事なときには本気をだすことができる」という点も良いところです。

覚悟がつくまでは、「無理無理」や「死ぬ死ぬ」などネガティブな発言をしますが、追い詰められるなど切羽詰まっているとき、逃げずに立ち向かえる強さを持ち合わせています。

 

善逸のような性格の夫に感じる不満はあるのか?

善逸の性格はひとによって非常に魅力的に感じると思いますし、短所も含め人気があることも大いに理解できます。

しかし、結婚した夫が善逸のような性格だった場合どうでしょうか。

善逸のような性格の夫は、好意を抱いた相手に対して誠実な対応をするので、他のひとと浮気をするようなリスクは低いと思います。

また、愛情表現がわかりやすいので不安になることも少ないでしょう。

しかし一方で自己肯定感が低いため、一緒に生活すると弱音やネガティブな発言を多く耳にすることがあり、精神的に疲れてしまうこともあると思います。

さらに、「愛されたい」という気持ちが強いため、独占欲が強い可能性があります。

離婚の原因は性格の不一致?弁護士が解説する有責行為の種類と影響

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【体験談】我妻善逸のように「自己肯定感」の低い夫と離婚する

我妻善逸のような性格の夫は、妻を大切にしてくれわかりやすい愛情表現をしてくれると思います。

しかしながら、結婚してずっと一緒に生活を続けていくうちにどうしても我慢ならなくなってしまうこともあるでしょう。

善逸のように自己肯定感の低い夫を持った女性の体験談と弁護士の見解を紹介します。

 

夫:啓介(仮名)27歳

妻:寧々(仮名)33歳

婚姻期間:2年

 

 

夫の啓介とは、以前私が勤めていた会社で出会いました。

付き合い、結婚するきっかけとなったのは、啓介が私に一目ぼれしたことです。

アピールの仕方が結構うるさく、「好き好きー」、「結婚してくださいー」とことあるごとにいうので本気で取り合っていませんでした。

また啓介は当時23歳。

対して私は29歳。

啓介の行動は私から見るとかなり幼くみえ、また若干年の差があることなどもあり本気で取り合わず、仲の良い先輩と後輩として付き合っていました。

当初はそんな関係でしたが、教育係として長い時間を過ごすうちに啓介の内面や彼に何か事情があることに感付き、「不安定な彼を支えたい」と思うようになりました。

実際、啓介はかなり複雑な家庭事情がありました。

彼自身はよくある話と笑って話してくれたのですが、父親とは幼いうちに死別

母親は父親の死のショックから精神的に病んでしまい、ほぼネグレクト状態で育ったそうです。

その後、啓介が小学3年生のころに母親が蒸発。

啓介が欠席連絡もなく休んでいることを不審に思った学校側が通報するまで母親の帰りを待っていたそうです。

その後、啓介は両親の祖父母が引取り拒否をしたため、児童養護施設で過ごしたそうです。

運よく里親が見つかったのでそのひとたちに育てられたと教えてくれました。

啓介の過去を知る前も、お調子者である一方自己肯定感が低かったり、ネガティブな発言が多くみられたりしたので「このひとどこか不安定なところがあるな」とは感じていました。

そのため、話を聞いて腑に落ちた点もありました。

「啓介を幸せにしたい」という思いから私は彼の思いに応え付き合いました。

付き合ってからはとんとん拍子で1年後にプロポーズ、啓介が25歳、私が31歳のときに籍を入れました。

 

啓介と過ごしていくうちにわかったことは、家庭というものに強烈な憧れがあること、また母性に対しての欲求が強いことでした。

難しい風にいいましたが、要はかなり甘えん坊ということです。

とはいえ、彼が家庭や母性を求めることは十分に理解できます。

そのため相談のうえ、残業の多い職場からちょっと収入は落ちますが、ほとんど残業のない職場に転職しました。

啓介との結婚生活は、平和といって良いものでした。

過去、女性関係が荒れているような時期もあったようですが、私と出会ってからは一途に思ってくれていたことは私自身が一番よくわかっていますし、結婚後も私を大切にしてくれる態度に変わりはありませんでした。

そう、ひとつの不満を除いては…。

ひとの性格がいきなり変わることはほとんどありません。

啓介は過去の経験から、自己肯定感が異常に低く、自分に価値がないという考え方が抜けていませんでした。

啓介自身が自分のことを貶めているとはいえ、聞いていてあまり良い気分ではありません。

そのため、啓介がネガティブになる度に「価値がないなんてことはありえない」ということを伝えていました。

その時点では納得してくれるものの、またネガティブ状態になると同じように自分を貶めてと同じことの繰り返しです。

ここまで自己肯定感が低いのは心の病気と同じなので、カウンセリングへ一緒に行こうと伝えても、「カウンセリングに行ったってどうせ何も変わらない。このまま死んでいくんだ」といって拒否してきます。

もともと不安定であることを承知のうえで付き合い、結婚したのである程度は覚悟していたのですが、結婚後まったく変わることなく、私の方も疲れてしまいました。

それに加え、やや異常なほどの独占欲というか嫉妬心も原因のひとつです。

私自身に怒鳴るとか暴力をふるうといったことはないのですが、男女含めて会社の同僚と飲みに行ったり、大学など学生の頃の友人との飲み会に参加したりすると、めちゃくちゃネガティブになります。

啓介がネガティブになるのは本意ではないので、なるべく男性がいる飲み会などの場にはいかないように努めてはいるのですが、仕事上どうしようもないこともあります。

それなのに、「俺より他の男を好きになると思う」とか、「仕事上の付き合いなんて、そもそも俺らもそれがきっかけなんだから何が起こるかわからない」などといってきます。

不安になることは理解できますが、ここまでいわれると私のことをまったく信用していないとも思え、ちょっと限界を迎えつつあります

啓介が嫌いになったわけではありませんし、一緒にいて楽しいと感じるときもあります。

しかし最近ふと、「結婚の大部分は精神的にきついことしかなくない?」と思ってしまいました。

啓介の心情を考えると身勝手だとは思うのですが、疲弊するだけの関係に嫌気が差し、離婚を考えています。

ただ離婚を伝えたところで啓介が拒否するのはわかりきっていますし、泣き落としされたらなあなあになることが想像つきます。

 

謝料を支払えというならたくさんは支払えませんが、支払ってもいいから啓介を嫌いになる前になんとか円満に離婚したいです。

どうすればよいでしょうか。

 

寧々さんが啓介さんと離婚するには同意が必要

相談者の寧々さんは、啓介さんの自己肯定感の低さや独占欲の強さを理由に離婚したいと考えています。

日本の離婚制度では、離婚に関することはなるべく当事者同意の話し合いで解決すべきという考えがあります。

そのため、寧々さんも啓介さんとの離婚を決意したなら、話し合いで離婚の成立を目指すことになるでしょう。

「いや、話し合いで解決を目指すのはわかってるよ。泣き落としされたらなあなあになっちゃうかもしれないし、拒否される可能性が高いから困ってるんだけど!」と考えるかもしれません。

しかし話し合いというのは、イメージしがちな「夫婦2人だけで話し合いをする」以外にも次のような手段があります。

  • 弁護士に依頼して話し合う
  • 離婚調停を家庭裁判所に申し立てる

離婚の話し合いは必ずしも当事者2人だけで話し合う必要はありません。

もちろん夫婦間で解決できるのであれば良いですが、離婚を拒否された場合には弁護士や家庭裁判所に頼ってもいいのです。

寧々さんの場合、離婚を切り出してみて啓介さんが離婚を拒否するときには、早い段階で弁護士に相談、依頼を検討してみても良いかもしれません。

「慰謝料を支払ってもいいから嫌いにならないうちに離婚したい」と考えるということは、それだけ離婚の意思が強いのではないかと思われます。

しかし離婚の慰謝料は単に離婚を切り出すことで発生するわけではありません。

配偶者の権利を侵害するような言動をして、精神的苦痛を与えた場合に支払うお金です。

お話を聞く限り、寧々さんは啓介さんの権利を侵害するような行為をしていないので、慰謝料を支払う必要はありません。

相手が離婚を拒否するなどの場合に、相手から同意を得るために支払うお金は、慰謝料ではなく解決金とよびます。

解決金の相場は夫婦の事情によって異なるので、弁護士へ依頼することを決めたときには、相談するときに「解決金は○○万円までなら支払う心づもりがある」といったことを事前に伝えておくと良いと思います。

 

別居することも一つの手段

寧々さんは離婚することを考えておられますが、別居もひとつの手段になり得ます。

物理的に相手と離れることは、改めて相手について冷静に考えることができます。

同居していると、どうしても目の前に相手がいるので冷静になりきれない部分がでてきます。

その結果、場当たり的な選択をしてしまい、後になって後悔するというケースもあります。

寧々さんの場合、啓介さんに嫌悪感を覚えておりませんし、情が残っている状態だと思います。

そのため、一度啓介さんと物理的に距離を取って、離婚するか、それとも婚姻を継続した方が良いかなどを考えるのもいいかもしれません。

離れることで同居時には見えにくくなっていた啓介さんに対する思いを実感し、「選択肢は離婚だけじゃない」考えが変わることもあると思います。

また啓介さんにとっても結婚生活における自分の問題点を改めるきっかけになることもあるでしょう。

寧々さんが別居する際に注意すべき点として別居の理由や啓介さんに対する不満や思いをきちんと伝えておくことです。

DVやモラハラなどを受けているケースでは、相手の了承を得ずに別居することもありますが、寧々さんの場合、理由を説明せずに別居すると、かえってトラブルに発展する可能性があるのでご注意ください。

 

まとめ

今回は我妻善逸の性格の長所や短所をお話したうえで、善逸のような夫と離婚したい女性の体験談を紹介しました。

どんな男性、女性と結婚したとしても夫婦生活を送る過程で、相手に対し不満を感じるのは当然のことです。

善逸は非常に魅力的なキャラクターですが、あくまで実際に自分と付き合いがないから魅力と感じるのであって、実際同じような性格のひとと夫婦になった場合、「夫婦になったら無理」ということも十分あり得ます。

「無理」と感じ離婚を決意した場合には、夫婦仲が最悪になる前に弁護士への相談を検討してみましょう。

夫婦の信頼関係が崩れてから依頼するのと、その前に依頼するのとでは弁護士の対応できる幅は異なるので、争いが大きくなる前に一度連絡してみると良いかもしれません。

 

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