【夫の義両親と仲が悪い】義両親を理由に離婚が出来るのか

夫に不満はない。夫自身には不満は無い。家事も育児も手伝ってくれる良い夫で良い父親だ。ある一点だけを除けば。

それは、義母のこと。長年、私は耐えてきた。耐えてきたけれど、もう限界。

でも、義母を理由に離婚なんて出来るのかな…。

義両親との同居や近距離別居の問題点とは

嫁姑問題。一度は耳にしたことのあることばだと思います。嫁姑のトラブルは、古くからおこなわれてきたと考えられていますが、実際は、少し違います。

嫁姑の問題が、離婚に至る深刻なトラブルに至ったのは、戦後に入ってからと言われています。

恋人と夫婦の大きな違いは、双方の親戚との係わり合いを持つことが挙げられます。2019年に国立社会保障・人口問題研究所が発表した『第6回全国家庭動向調査』によると、夫婦の両親のうち誰かと暮らしている割合は、それぞれ以下の表のようになりました。

妻との関係 割合(%)
実父 3.8
実母 5.7
義父 10.5
義母 13.2

表を確認していただいてもお分かりのとおり、義母との同居率が一番高いです。親族とはいえ、義母や義父と一緒に暮らすことは、多くの方にとってストレスを感じるものだと思います。

好きで結婚した夫ですら、生活リズムや価値観の違いなどでフラストレーションがたまることがあるのですから、当然と言えば当然かもしれません。

加えて、女性同士は心理的な面でもトラブルになりがちです。

言い方は悪いかもしれませんが、義母側の視点から見ると、息子の妻は、愛情を注いできた「息子」を奪う存在と見る方も、少なくありません。

愛情とは人間の心に強く作用する感情ですから、たとえ恋愛的な愛情でなくても強い嫉妬、マイナスの感情を引き出すことがあるのです。

義母との距離が物理的に離れていれば、お互いのことを客観的にみることも出来、ある程度我慢も聞きますが同居や近距離別居など、義母と妻との接点が多いケースですと、嫁姑問題に発展することは少なくありません。

傾向として、子どもに執着している、つまり子離れができない母親と妻とのあいだでトラブルが起きがちです。

嫁姑問題をきっかけに夫との離婚を意識しはじめる方もいるでしょう。しかしながら、離婚はあくまでも夫婦の問題です。本来第三者であるはずの義両親を理由に離婚することは可能なのでしょうか。

義両親の行動を理由に離婚は可能か

夫婦が離婚する方法は大きくふたつに分けることが出来ます。

  • 夫婦が合意のうえで離婚する
  • 相手方の合意なく一方的に離婚する

夫婦が合意のうえで離婚する場合、双方が納得していれば、離婚の理由がどのようなものであっても離婚することが可能です。

つまり、合意のうえならば、嫁姑関係等の義両親との不和が理由でも何ら問題ありません。

一方で、相手方の合意なしで離婚するケースでは、離婚事由が以下の条件のどれかに当てはまらなければなりません。

  1. 不貞行為
  2. 悪意の遺棄
  3. 3年以上生死不明
  4. 配偶者が強度の精神病で回復が見込めない場合
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由

上述した条件のことを、法定離婚事由と言います。また1から5のうちに当てはまった夫、もしくは妻のことを有責配偶者と呼びます。

さて、「義両親との不和」は1から5、どれに当てはまるのでしょうか。想像に難くないかもしれません。嫁姑問題等は、場合によって5の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまる可能性があります。

ただし、単に「嫌がらせを受けている」、「仲が悪い」ということだけでは、有責事由にはあてはまりません。妻が義両親から嫌がらせを受けているのにも関わらず、夫が改善の努力をせず、結果夫婦関係が破綻してしまったときに限られます。

加えて、夫婦関係が破綻したことを証明しなければなりません。相手方の了承無く離婚したい場合、裁判所で離婚の可否を問うこととなります。

その際、何ら証拠がなく、感情的に自分の主張をおこなっても、客観的に見て信ぴょう性もかけてしまいます。

そのため、夫が義両親との不和に対して、対応してくれなかったという証明が重要になるわけです。

具体的にお話すると、証拠としてあげられるのは、おもに以下のようなものになります。

  • 義両親との不和、嫌がらせ、それに対する夫の対応を記した日付入りの日記
  • 義両親との問題に対して、夫が非協力的な言動や行動をとる動画や音声データ

現在、義両親との不和によって離婚を考えている方は上記のような証拠があると、ことをうまく運べるかもしれません。

とはいえ、義両親との関係による離婚の証拠を集めることは至難の技です。どうしても離婚したいとお考えの時は、一度専門家に相談した方が良いかもしれません。

また、義両親から過度な嫌がらせを受けていた場合、相手方へ損害賠償請求をおこなえる可能性があります。

夫が自分の味方をしてくれているけれど、義両親の嫌がらせが止まらないとお悩みの時には、離婚だけでなくあらゆる可能性を視野に検討していただければと思います。

体験談

今回は、義両親との不和についてさまざま考えていきました。本章では、一組の夫婦の体験談を紹介したいと思います。

妻:まきの(40)

夫:あきと(42)

娘:さくら(12)

夫であるあきとと結婚したのは、26歳のときでした。今振り返ってみると、当時はまだ20代であったし、私の両親もあきとの両親も現役で働いていたので、同居とか介護とか、そういうものを考えておりませんでした。

義両親との関係も、同居するわけでもなく、また近くに住んでいるわけではないため希薄でした。義母とはあまり折り合いは良くなかったですが、合う頻度といえば、年に数回程度でしたので、結婚して7年ほどはあまり、苦労はしませんでした。

しかし、さくらが小学生にあがるころ、義父が亡くなってしまったことで、生活は大きく変化しました。

夫は、義母と同居すると言い出しました。義父が亡くなったこともあり、彼女に多少同情していた部分もあったのかもしれません。夫の必死の説得に折れた私は、義母と一緒に生活をすることになったのです。

口でいうのは簡単。しかし、実際に同居するとまあ本当にストレスが溜まりました。はじめのうち、義母も遠慮があったのかもしれません。同居して1か月は、私たちの生活を尊重してくれ、過度な干渉はありませんでした。

しかし、時間が経つにつれて、夫のこと、育児のこと、家事のこと。さまざまなことに口を出すようになってきました。

更に、私が夫に家事や育児へ協力するよう伝えていると、「私のときは、全部ひとりでやった」とか言ってくるのです。昔はそうだったのかもしれませんが、少なくとも私の価値観とは合いません。

とはいえ、私が義母に「口を出すな」と言えば、角が立ってしまうと思い、夫を介し伝えてもらうことにしました。

しかし、夫は、義母にも私にもいい顔をしたいらしく、私の苦言を全然伝えてくれませんでした。義母も義母で、どんどんと態度が悪くなり、私たちはたびたび衝突することになりました。

私は、夫に再三義母とのあいだに入ってくれと言いましたが、何もやってくれません。同居してから5年が経ったところで、我慢の限界が来ました。ちょうどさくらも来年中学生になるので、タイミングを見計らい離婚を切り出しました。

すると、義母、夫で声を荒げ大反対。私が何を言っても、感情的なことばかりを伝えてきて、お話になりません。埒が明かないので、私の両親に事の次第を伝え、お金を借り、弁護士に依頼をしました。

弁護士に依頼したとたん、「大反対」の声は止み、離婚へ向けての話合いが一気にスムーズになりました。親権の件ですこし揉めましたが、さくらの卒業式前には離婚が成立しました。

親権は私で、養育費は月々7万円。また養育費については、延滞したときの強制執行も含め公正証書で契約を取り決めました。

現在は、実家に戻り両親と娘と生活しています。いつまでも親に頼れるわけではないので、今回を機に自立できるように頑張っています。今後は娘に苦労をかけないで、自活できるよう頑張っていきたいと思います。

まとめ

今回の記事では、義両親の不和をテーマにお話をしてきました。義両親との距離感は、結婚生活において、多くの方が悩んできたことでしょう。

特に、「同居している義両親との仲が悪い」に加え、パートナーである夫があいだに入ってくれず、相手方の肩を持っていたとしたら…。もう誰を信じていいのかわかりませんよね。

そんな状況で離婚をしたいとお考えであれば、一度弁護士に相談した方が良いかもしれません。

法律の専門家に相談することによって、自分の置かれている状況を客観視できる可能性が高まりますし、精神的負担が軽減されるかもしれません。

また、カウンセラーに相談してみるのも手段のうちです。離婚を具体的にどれ位考えているかで、相談先も異なってくるかと思いますので、まずは自分がどれくらい離婚したいのかを考えてみるのも良いかもしれません。そのうえで、今後のことや、対応策について検討して見ると良いでしょう。

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