パパ活とは、女性が男性と食事をしたり、デートしたり、場合によっては性的関係を結んでお金を得ることをいいます。
パパ活自体がすべて違法というわけではありませんが、パパとなる男性が既婚者の場合、男性の妻から慰謝料請求される可能性があります。
今回は、パパ活で不倫になるケースとならないケースを解説していきたいと思います。
既婚者とパパ活しても不倫にならないケース
パパ活のパパになる男性は、経済的に余裕がある方が対象です。
収入は年齢に比例して高くなる傾向にあるので、若いうちに事業が成功していて高年収であるというような特別な場合を除き、年齢が高い男性がパパになることが多いです。
年齢が高い男性は、既婚している割合が高いので、パパ活の内容によっては、法律的に不倫しているとみなされることは少なくありません。
では、不倫にならないパパ活とはどういうものなのでしょうか?
以下をご確認ください。
- 2人で食事をする
- 手をつなぐ
- ハグをする
- キスをする
上記の行為は、ひとによって不倫になると感じる方もいるかもしれません。
特にハグやキスは、浮気や不倫ととらえる方も多いと思います。
しかし、法律上の不倫の場合、ハグやキスをしただけでは認められることはありません。
仮に既婚者のパパの妻から不倫を理由に慰謝料請求されても応じる必要はありません。
ただし、既婚者のパパとあなたがキスをしたことが原因で夫婦関係が破綻してしまったような場合には慰謝料請求に応じなければならないケースもあります。
とはいえこの場合、パパ活の男性の妻がキスを理由に夫婦関係が破綻したことを立証する必要があるのであまりない例ではあると思います。

既婚者の男性とパパ活して不倫になるケース
既婚者の男性とパパ活した場合、不倫になるかどうかの線引きは肉体関係があったかどうかです。
法律上の不倫にあたる行為は、民法第770条に定められている「不貞行為」です。
不貞行為とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいいます。
つまり、既婚者男性と性行為をした場合、法律上の不倫にあたるため妻から慰謝料を請求される可能性があります。
慰謝料を請求される理由は、夫婦がお互いに持つ貞操権の権利を侵害したからです。
貞操権とは、「夫婦になったら他のひとに自分の意思で身体を許してはいけませんよ」という意味があります。
貞操権は法律で保護されている権利のため、既婚者のひとと肉体関係を持った場合、その妻の権利を侵害していることになります。
権利を侵害したことで妻が受ける精神的苦痛を理由に慰謝料請求をされます。
既婚者男性とのパパ活で肉体関係を持つことは、状況によって大きなリスクがあることを念頭に置いてください。
実際に肉体関係が無くてもパパ活で慰謝料請求されることもある
法律上の不倫は、既婚者と肉体関係を結ぶことです。
「じゃあ肉体関係を結ばなければ慰謝料を請求されることはないのか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、肉体関係が無くても法律上の不倫とみなされて慰謝料請求されるケースがあります。
具体的には次のような行為です。
- ラブホテルに行く
- 宿泊を伴う旅行に行く
- 自宅などに長時間2人でいる
これらの行為は、実際に肉体関係があったかどうかによらず、不貞行為があったとみなされる可能性が高いです。
どういうことなのか、それぞれ具体的に解説していきましょう。
ラブホテルに行く
ラブホテルは、通常のホテルとは異なり、施設の用途が性行為をすることが目的です。
そのため、既婚者男性とあなたがラブホテルに出入りしているところを写真や動画などで撮影された場合、事実の有無にかかわらず不倫したとみなされます。
なお、通常のホテルの場合には出入りしている姿を撮影されたとしても、直ちに法律上の不倫をしたとはみなされません。
宿泊を伴う旅行に行く
既婚者男性と宿泊を伴う旅行に行った場合、法律上の不倫とみなされる可能性があります。
旅館やホテルの部屋がパパである男性と別々であれば良いのですが、同じ部屋に宿泊した場合には、性行為を行ったと推認されます。
自宅などに長時間2人でいる
あなたの自宅などに長時間、パパである男性と2人きりでいた場合、実際はお茶を飲んだり、ゲームをしていたりしたとしても肉体関係があったとみなされるケースがあります。
「2人きりでいただけで本当に何もしていなかったのにおおげさだ」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本当に密室で性行為をしていなかったことを証明するのは、証拠がないケースが多いためとても難しいです。
したがって性行為をしていなくても既婚者男性の妻が証拠を持っている場合には、慰謝料を請求されることがあるので注意が必要です。
アルバイトでパパ活していたなら性行為をしても慰謝料を支払わなくても良い?
パパ活をしている女性の中には、アルバイトや仕事としてパパ活をしているんだから不倫にはならないと考える方がいらっしゃるかもしれません。
確かに既婚者男性が風俗嬢やソープ嬢と関係を持った場合、男性は不倫したことになりますが、女性側への慰謝料請求は認められにくい傾向があります。
風俗嬢に対して慰謝料請求が認められにくい理由として仕事として性サービスを提供しているためです。
ソープ嬢に関しては、法律上金銭を貰って挿入行為を含む性行為をすることが禁じられているため自由恋愛の体を取っていますが、お客さんが既婚者かどうかを確認することはないので、慰謝料を請求される可能性が低いです。
こう考えると、パパ活で肉体関係を持ったとしても性サービスのひとつと考えられそうです。
しかし、パパ活は仕事として性サービスを行っているのではなく、個人の自由恋愛として肉体関係を持ったとみなされます。
というのも性サービスを仕事にするには警察に許可を得て営業する必要があるからです。
また仮に許可を得てパパ活をするにしても、風営法という法律に沿ってパパ活を行わなければなりません。
更にいえばソープ嬢としてパパ活をする場合には、公衆浴場業の許可を保健所に届け出なければなりませんし、そもそも営業許可が下りる地域も限られています。
パパ活を性サービスの仕事と割り切るには、許認可を得る必要があるので、現実的とはいえませんし、手続きも複雑です。
そのため、パパ活で性行為を行った場合、仕事ではなくあくまで自分の意思によって肉体関係を持ったとみなされます。

パパ活で不倫の慰謝料請求された場合には弁護士に相談してみよう
パパ活で既婚者男性と不倫し、その妻から慰謝料を請求された場合にはどうすればいいのでしょうか。
請求された額が自分で補填できるようであれば良いのですが、高額な場合そううまくは行きません。
まず考えられる手段としては、男性の妻とコンタクトをとって、減額交渉をすることです。
ただし、男性の妻である女性があなたに対し強い悪感情を持っていることが予想されるのでうまくいかない可能性が高いです。
そのため、弁護士に慰謝料の減額交渉の相談することを考えてみてください。
弁護士は法律の専門家というイメージが強いかもしれませんが、交渉術も非常に得意としていますので検討してみてください。
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