離婚はしたいけれどお金がない~子供を育てるための養育費を支払ってもらうためには?~

夫とは折り合いが合わなくて喧嘩ばかり…!
共働きだっていうのに、子どものお迎えや行事参加はいつも私。
たまには、家事や育児を手伝ってよと言えば、ヒステリックな女と笑われる。
めちゃくちゃむかつくし、ひとりだけなら即離婚だけど…。
子どものこれからを考えると中々踏み切れない!
離婚は子どもの養育に悪いの?養育費を貰える方法ってあるのかな…

離婚?それとも我慢?~両親の不和で子供に与える影響とは…~

離婚は夫婦ふたりの問題ですが、子どもがいると、「ふたり」から「家族」の問題に変わってきます。
「夫と性格が合わない」や「夫と価値観が合わない」と感じたときに、ふたりだけの問題であれば、比較的離婚の決断をくだすのは難しいことではないかもしれません。
しかし、子どもがいると、夫や妻といった役割よりも、子どもの親としての役割の方が強くなりがちです。
離婚すると、子どもは高い確率で自分の父親、もしくは母親とはなればなれで暮らさなくてはいけません。
このようなことから、「離婚は子どもにとって悪影響を与える」とイメージしがちですが、本当にそうなのでしょうか。

子どもの根源は家庭にあり?

子どもにとって、家庭がすべてです。年齢が上がるにつれ、「自己」が芽生え、世界を広げていきますが、幼いうちは親が環境をつくるといっても良いかもしれません。
そのため、片方の親がいない状態ですと、「欠けている」というイメージが先行するのでしょう。
とはいえ、母親、もしくは父親片方であっても愛情を注がれ育つのと、両親の喧嘩を見ながら育つのとでは、前者の方が良いと言えるのではないでしょうか。
というのも、子供の養育に大きく影響を与えるのは「愛情」だからです。
特に幼少期の愛情不足は、子供の人格形成に大きくかかわります。
子どものために離婚を選択しなかった結果、ギスギスした家庭で育つと、「私は価値のない人間なのではないか」「誰でも良いから愛してほしい」といった自己否定しがちになってしまうことがあります。

更に付け加えれば、愛情をどのように示していいのか分からず、ひとの注意が引きたいがために、暴力的に育ってしまうこともあるのです。
心のうちでどんなに子どものためを思っていても、子どもがその「愛情」を感じられなければ、意味がありません
喧嘩する夫婦だけでなく、夫婦間に愛情がなくなった仮面夫婦状態や、家庭内別居などに関しても、子どもの恋愛観や結婚観などを変えてしまう恐れがあります。
愛情不足は、いわば虐待とおなじで、身体的な傷こそありませんが、精神的に大きな傷を負わせることになるのです。
仲の良い両親であればいざしらず、不仲な両親の姿を見るよりも、片親でも愛情をいっぱい注がれた方が良いケースもあるのです。
とはいえ、子どもを養育するにはお金がかかります。
お金の問題で、不仲なのに離婚を選択できない方もいらっしゃるでしょう。
次章では、離婚後の生活について掘り下げていきたいと思います。

なんといってもお金は大事?~離婚して生活は成り立つの~

前章では離婚が子どもに与える影響について考えていきました。
離婚に限らず、「愛情不足」が子どもの人格形成に大きく影響するのではないかとお伝えしました。
このことから、子どものためにも離婚した方が良いケースもあることが解ると思います。
しかし、「ない袖は振れない」。
離婚したいと思ったとしても、離婚後の子どもとの生活に目途が立っていないと、踏み切れない現実が立ちはだかります。
男女平等。政府が男女の雇用格差を無くそうとして、ひさしく経ちますが、まだまだ男性の方が高い収入を得ているのが実情です。
離婚時、子どもがある程度の年齢であれば、留守番をさせて働くことも出来るでしょうが、幼い子どもを抱えて、「フルタイム」で働くのは難しいと思います。
厚生労働省の調査によると、シングルマザーの平均収入は、以下のようになっています。

100万円未満 100~200万円未満 200~300万円未満 300~400万円未満 400万円以上 平均年収
全体 6.1% 17.4% 26.3% 19.2% 31% 349万円
小学校入学前 7.8% 18.4% 19.4% 20.4% 34% 364万円
小学生 7.7% 17.6% 29.5% 15.6% 29.5% 330万円
中学生 5.1% 18.8% 27.4% 20.1% 28.6% 338万円
高校生 4.7% 17.8% 27.9% 21.3% 28.3% 333万円

平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告
上記を見てみると、「小学校入学以前」の母子世帯の平均年間収入は、他の末子年齢に比べ高くなっています。
しかしながら、収入が100万円未満の世帯の割合も高くなっているので、平均収入が高いといえども、困窮している世帯は多いと言えそうです。
次いで、収入100万円未満が多いのは、末子年齢が小学校の世帯です。
小学校低学年までは、子どもを長時間留守番させるのが難しいため、このような結果になったのではないかと考えられます。
中学生以降では、100万円未満の世帯年収の割合がぐっと下がっていますので、「手がかからなくなった」ことの裏付けになるのではないでしょうか。
小学生以前の子どもを持つシングルマザーがまず考えなければならないのは、「保育園に入れること」です。
6歳以下の子どもが、「危険なこと」を自分で判断するのは難しく、ひとりで留守番させたことによって大きな怪我や事故につながる可能性があります。
最悪の場合、生死にかかわることにもなりかねません。
そのため、仕事のあいだ子どもの面倒を見てくれる場所が必要なのです。
しかし、公立の保育園は場所によって、倍率が高く入園できないことがしばしばあります。
保育園は夕方まで預かってくれるところがほとんどですが、幼稚園の預かり時間は4時間くらいであることが多いため、幼稚園の子どもを持つシングルマザーは必然的に短時間労働になってしまいます。
そのため、出来るだけ保育園に入れたいと考える方も多いと思いますが、預け先の供給が需要に追い付いていないのが現状です。

シングルマザーが子どもと生活していくためには…?

先ほど、シングルマザーの収入は低くなりがちだということをお伝えしてきました。
育児のため、働く時間が少なくならざるを得ないひとり親のために、国や各自治体で支援制度をもうけておりますが、子どもの養育にかかる費用は想像以上に高いです。
稚園に入れるまでの0歳から3歳までは、かかる養育費はおよそ300万円といわれています。
共働きである場合は、3歳未満でも保育園へ入園させることもあるでしょう。
保育園の月々の金額は、世帯年収によって異なります。
つまり原則として、世帯年収が高ければ、月に支払うお金も比例して多くなり、反対に低くなれば支払う金額も少なくて済みます。

住民税非課税世帯はどうやってわかるの?

そもそも住民税は、都道府県税と市民税で構成されています。
住民税には種類があり、以下のようなものが挙げられます。

  1. 所得割・・・前年の所得金額に応じて課税される。
  2. 均等割・・・定額で課税される。
  3. 利子割・・・預貯金の利子等に課税される。
  4. 配当割・・・上場株式や配当等に課税される。
  5. 株式等譲渡所得割・・・源泉徴収選択口座内の株式等の譲渡益に課税

株式投資をしていない方や、利子などを受け取っていない方は、基本的に1と2が引かれます。
1と2が引かれる課税対象の方の条件は、1月1日現在、その自治体に住んでいることです。
では、住民税非課税対象になる方にはどのような条件があるのでしょう。
【住民税非課税対象者】

  • 生活保護を受けているひと
  • 前年度の所得金額が、各自治体で定める金額に満たないひと
  • 障がい者・未成年者・寡婦(夫)控除を申請しており、前年度の所得が125万円以下のひと

上述した条件のどれかにあてはまる方は、住民税非課税対象になります。
もっと具体的に確認できる方法を知りたい方もいるでしょう。
しかし、住民税は全国一律おなじように課税されるわけではありません
つまり住む場所によって条件が異なるので、「所得が○○以下なら非課税世帯」と断定することが出来ないのです。
そのため、ご自身が住民税非課税対象にあたるかどうかを確認するには、
お住まいの自治体のホームページを確認することが一番手っ取り早いです。
どこにあるか分からない場合には、お住まいの地域の役所にある「市民税課」に問い合わせてみると良いかもしれません。
住民税非課税世帯であると、保育料が無償になるだけではなく、以下のような優遇措置もあります。

  • 国民健康保険料の免除、もしくは減額
  • 高額医療費の負担軽減措置
  • 国民年金保険の免除、もしくは猶予、減額

生活にとって必要な社会保険料はなかなか馬鹿になりません。
しかし、未払いのままでいると、子どもが病気や怪我をしたときに、高額な医療費を支払うリスクがあります。
したがって、経済的に困難である場合には、減免の手続きをしっかりおこなうようにしましょう。
なお、優遇措置を受ける際に、場合によっては非課税証明書を提出する必要があります。
非課税証明書は、役所で申請して受け取れる方法のほか、マイナンバーカードをお持ちの方はコンビニでも受け取ることが可能です。

養育費は○○円貰える!~知らないは損するお金のあれこれ~

前章では、シングルマザーの取り巻く環境は思った以上に過酷であることをお伝えしてきました。
働きたくとも働けない状況、時短勤務をするしかないといった環境のなかで大切になるのが、「養育費」です。
養育費を貰う権利とは、勘違いされがちですが親権(もしくは監護権)を持った親の権利ではありません
養育費を貰う権利は子どもにあるのです。
親は、判断能力がまだない子どもの代理人として判断しているにすぎません
子どもがわからないからといって、「もう夫に会いたくないから養育費もいらない」と判断するのは悪手です。
お金は愛や時間には代えられませんが、心の余裕にはつながります。
そのため、子どもがおり、離婚を考えている方には養育費について考えていただきたいなと思います。
とはいえ具体的にどのように取り決めをおこなえばいいのか分からない方もいらっしゃると思います。
養育費の取り決めまでの流れを以下にまとめてみましたのでご確認ください。

養育費の取り決めの流れ

⑴月々支払ってもらう養育費を取り決める

養育費には下限や上限はなく、法的にルールが決まっているわけではありません。
言い換えると、夫婦の合意のうえ取り決めた金額が、支払う人の年収に見合ってなくても構わないわけです。
つまり、年収が100万円の人に、月々50万円の養育費の支払いを取り決めても法律的には問題ないのです。
とはいえ、いくら取り決めをしても、収入に合った金額でなければ、支払いが滞る可能性が高まってしまいます。
そんなときに便利なものが裁判所から公表されている、養育費算定表です。
こちらは子どもの年齢や人数によって、それぞれの年収で相場を出してくれるので、ぜひ活用してみてください。

⑵養育費の取り決めを書面にする

⑴で養育費の金額が決まったら、その約束を書面にして残しておきましょう。
養育費の支払いの取り決めは法律的に言えば契約です。
契約は口約束でも成立しますが、どちらか一方が約束を反故したときに、「言った」「言わない」の争いが起きてしまう可能性があります。
そのため、離婚協議書にしっかりと記載しておきましょう。
離婚協議書はできれば、滞った場合の措置などをふくめた公正証書にしておくことをおすすめします。
公正証書であれば、養育費不払いが発生した場合に、裁判所へ申し立てをして給料差し押さえなどの強制執行をすることが出来ます。
また、離婚には同意しているが、養育費について折り合いがつかないケースには家庭裁判所へ調停の申し立てを考えてみてもよいかもしれません。
調停でおこなわれた取り決めは、調停調書や和解調書にまとめられ、これらは公正証書と同じく、給料差し押さえなどの強制執行することが可能です。

以上が養育費の取り決めの簡単な流れでした。
公正証書はとても強い効力を発揮できる反面、公証役場というところに夫婦二人でいかなければなりません。
一方で調停証書も強制執行などの効力を持っていますが、調停委員との話し合いのうえ調停が進められていくので、必ずしも自身が望んだ結果を得られるとは限りません。
どちらの方法も一長一短ですが、子どもの将来を考えて検討してみると良いでしょう。

まとめ

今回は、養育費について深く考えていきました。
シングルマザーの生活は、かなり大変です。
しかし、子どもの教育上、家庭環境が悪いと子どもが非行に走ってしまったり、引きこもりになってしまう可能性があります。
そのため、しっかりと準備をしたうえで離婚を決行した方が良いと思います。
準備として、養育費のことはもちろん、仕事を決めておくことや、自身の両親などへ育児の協力をお願いすることも大切です。
子どもの育つ環境の確保も重要ですが、何よりは自身が孤独を感じるような状況は出来るだけ避けてください。
「自分だけでなんとかしなければならない」と考えていると、心のバランスが崩れてしまう可能性もあります。
その結果、自分の心と反して子どもを虐待してしまうケースもあるので、「周囲を頼ることはダメではない」ということをしっかり意識して行動しましょう。

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