【医者の不倫】不倫が発覚したとき慰謝料は妻の希望通りに払うべき?

法律で不法行為になる不倫とは、配偶者以外の異性と肉体関係がある行為を指します。

法律用語では、肉体関係のある不倫のことを不貞行為といいます。

不倫の慰謝料は、100万円から300万円のあいだといわれていますが、医者や大手企業等に勤めており、高収入のときには、高額な慰謝料を請求される可能性があります。

今回は、高収入といわれている男性の医者が不倫した場合、妻の希望通りの慰謝料を支払うべきなのか、解説していきたいと思います。

 

妻に不倫が知られた…慰謝料は必ず請求される?

不倫の慰謝料は、不倫によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償金をいいます。

慰謝料を請求されるかどうかは、慰謝料の請求権を持つ妻の気持ち次第なので、不倫をした側が決められるものではありません。

配偶者に不倫された場合、「不倫は許しがたい裏切りである」と考える方は多くいるかと思いますので、妻から慰謝料を請求される可能性は高いです。

 

不倫したときの慰謝料は、「妻が離婚をいいださなければ支払わなくても良い」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、離婚することと慰謝料を請求されることは1セットではなく別々の問題です。

不倫された配偶者は離婚の意思関係なく、精神的苦痛を理由として慰謝料請求することができます。

医者の場合、開業医なのか勤務医なのかで所得が異なるかとは思いますが、高収入であると思われます。

慰謝料の金額は支払い能力があると高くなる傾向にありますので、高額な慰謝料を請求される場合もあります。

「慰謝料を請求する権利があるなら、拒否する権利もあるはず」と考え、妻の請求を無視すればいいと考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、妻の慰謝料請求に対して「慰謝料を支払わない」と拒否する態度をとるとかえって、不利な結果を招く可能性がありますので注意が必要です。

例えば妻が弁護士に依頼した場合を考えてみましょう。

弁護士は、依頼者である妻の最大限利益となる弁護活動を行います。

そのようなときに自力で解決しようとすると、多額の慰謝料を支払うことになったり、ご自身に不利な条件で離婚が成立してしまったりする可能性が高くなります。

 

他方、慰謝料等の請求を無視したり拒否したりすると妻が感情的になり法律で認められている制裁の範囲だけでなく、私的な制裁をすることも考えられます。

具体的にいうと不倫の事実を不特定多数のひとにいいふらしたり、不倫相手に対して私的な制裁を加えたりするようなことです。

周囲にいいふらす等の私的な制裁は、場合によって違法行為になり得ますが、「リスクを背負ってでも制裁を加えたい」という思いから実行する方は少なからずいらっしゃいます。

妻が不倫を周囲にいいふらした場合、妻側にもペナルティが発生し、ご自身が支払う慰謝料自体は低くなることもあるかもしれません。

しかし、医者は社会的地位の高い職種であり、不倫を周囲に言いふらされたことによって社会的信用を失った場合に受ける不利益は計り知れません。

傷つけられた名誉や信用を回復するには相当の時間がかかると予想されます。

相手方が強硬手段を使おうとするような状況にならないように感情に配慮して話し合いを行った方が良いでしょう。

 

不倫したときの一般的な慰謝料の相場

法律上、配偶者以外の異性と肉体関係のある不倫をした場合、相手方から慰謝料請求されます。

不倫の慰謝料は、「不倫の悪質性」「婚姻期間」「不倫期間」「離婚するかどうか」等、その不倫の態様によって金額が決められます。

悪質性の高い不倫だと判断された場合、慰謝料が高額になる可能性が高いです。

とはいえ、慰謝料の支払うひとの経済力がなければ取り決めをしたとしても実際に支払ってもらうことはできません。

したがって不倫の悪質性だけでなく不倫したひとの経済力も重要になります。

さまざまな事情を考慮して、一般的な慰謝料の100万円から300万円程度が相場とされています。

なお、夫婦関係を継続する場合の慰謝料は離婚するときに比べて低くなる傾向にあります。

夫婦の状況によって請求される金額は異なりますが、大体数十万円から100万円程度とされています。

また不倫は共同不法行為といって、不倫したふたりに不法行為の責任を果たす必要があります。

ご自身の不倫相手が既婚者だった場合、あなたは妻だけでなく、不倫相手の夫に対しても慰謝料を支払わなければならない可能性もあります。

 

【医者の不倫】慰謝料は高くなる?離婚協議で慰謝料交渉をすべきなのか

医者が不倫した場合、一般的に収入が高いといわれている職種であり、社会的地位が高いとされているので、協議等で慰謝料の交渉をする場合、相場よりも高くなる傾向があります。

とはいえ、医者が高収入だからといって、あまりにも高額すぎる慰謝料の請求が通るわけではありません。

例えば、年収が1100万円の医者が不倫をして、妻から3億円の慰謝料を請求されたとしましょう。

年収1100万円と一般的に高い収入を得ていたとしても、3億円の慰謝料は社会通念上、過大な要求とみなされる可能性が高いです。

このような妻の高すぎる要求を全面的に受け入れる必要はありません。

離婚協議や離婚調停は、あくまで双方の合意によって成立するものであり、相手の要求が高すぎると感じたら拒否しても良いのです。

ただし、拒否する場合には慰謝料を支払う意思表示はきっちりと行い、そのうえで金額交渉をする必要があります。

 

協議や調停で整わない場合、離婚裁判に移行します。
裁判でも医者の支払い能力や社会的地位が認容される慰謝料額に関わることもあります。
ただし、不貞行為の慰謝料で何千万、何億といった慰謝料請求をされたとしても、その請求がすべて認められることはほとんどないといって良いでしょう。
裁判で認容される慰謝料は離婚協議で取り決めるよりも低い金額になる可能性があります。

しかし、裁判準備や出廷、弁護士との打ち合わせ等で時間を取られますし、裁判が長期化すると、弁護士費用も当然高くなり、精神的な負担も大きくなる場合があります。
金銭的な損失だけでなく、時間的損失、精神的負担等さまざまな事情を考慮すると、協議で慰謝料の支払い等を決めた方が良いこともあります。

 

また離婚に発展した場合、慰謝料とは別に財産分与をする必要があります。

財産分与は、婚姻期間のあいだに夫婦が協力し合って築いた財産を分けることをいい、基本的には離婚事由に関係なく夫婦の共有財産は半分ずつ分け合います。

とはいえ、ご自身の不倫によって離婚することになった場合、妻から不倫を理由に共有財産を多く分配してほしいと要求されるケースもあります。

このとき、財産分与とは別途慰謝料の取り決めをしておけば、妻の主張に対して「慰謝料は別途取り決めたから、財産分与の取り分は半分ずつにする」と説得することができます。

 

不倫をしたこと自体は、違法な行為で十分反省し、相手に謝罪する必要があります。

とはいえ、不倫をしたからといって何もかも妻の主張の通りに行動する必要はありません。

妻の要求が不当だと感じたときには、相手の感情に配慮しながら不倫と離婚の取り決めは別問題であることを伝え説得を試みましょう。

いくら説得しても妻が理解してくれず、話が平行線となる場合には弁護士への依頼、また離婚調停を家庭裁判所に申し立てて、調停委員の仲介のもと話し合う等、別の手段を検討してください。

 

まとめ

今回は医者が不倫した場合の慰謝料について解説していきました。

不倫の慰謝料は、必ずしも相手の希望をすべて呑む必要はありません。

もちろん不倫したことに対しては反省し、妻に対して謝罪をすることは大前提です。

しかし、多額の慰謝料を支払うと約束してしまった場合、離婚後のご自身の生活に支障がでてしまうことになりかねません。

ご自身の不利益を最小限に抑えるためにも、早い段階で弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に依頼した場合、慰謝料の減額交渉やそのほかの離婚の取り決めの交渉を代理人として行ってくれたり、アドバイスをしてくれたりします。

はっきりした証拠があるのに不倫を否定すると不倫問題の解決が長引き泥沼の離婚問題になりかねません。

そのため、困ったときにはまずは弁護士に相談してみましょう。

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