【ホスト沼にハマる】相談事例から解説!ホスト通いは離婚原因になる?

ホストは容姿端麗な若い男性が丁寧に接客してくれ、束の間、「お姫さま」の気分を味わうことができます。

妻や母親になっても、女性扱いしてほしいと思う方は少なくないと思います。

しかし夫に恋人のときのよう接してもらうというのは、いろいろ難しい部分もあるでしょう。

そんな時、優しく女性扱いしてくれるホストがいたら、商売だと理解していても沼にはまってしまう方は少なくないでしょう。

今回は、ホストにハマってしまって夫に離婚を切り出されている女性の相談事例と見解を紹介していきたいと思います。

ホスト通いで夫に離婚を切り出されているけどどうすればいい?

相談者:智代梨(仮名)27歳

夫:一太(仮名)34歳

ホスト(源氏名):永遠(とわ)年齢不明

 

ホスト通いがバレて、夫から離婚を切り出されているので相談させてください。

夫の一太は、高校生の時の家庭教師でした。

一太には高校生にない大人の余裕を感じ恋に落ちました。

私は猪突猛進な性格なので、彼が好きなことを自覚した瞬間、一太に告白しました。

しかし当時私は16歳、一太は年齢が7つ離れていることに拒否感を覚えていたようでそっけなく断られました。

私は一太を諦めきれず、大学院に行くことを聞き出して同じ大学に進路を変更しました。

猛勉強の末合格し、再び告白。

それでも一太は、「10代に興味ないから」と私を受け入れませんでした。

諦めるかどうか散々悩みましたが、諦めたらここで終わりだと思い、一太が折れるまでアピールしまくって、ついに20歳のときに付き合うことができました。

それから3年付き合って、23歳のときに結婚しました。

大学卒業後、すぐに結婚することを決めていたので就職は落ち着いたタイミングでしようと考え、専業主婦になりました。

太一は大学院を卒業後、理系の大学の研究室や製薬会社などで利用する精密機械を保守するエンジニアになりました。

その業界の大手に就職してくれたので、収入は安定していましたが出張が多く、1年の3分の1くらいは家を空けていました。

ひとりの時間を持て余していた私は、外で働こうと思い立ち、派遣登録で新宿にある会社の事務職に就きました。

社会人経験が全くない状態だったこと、Excelなどの表計算に明るくなかったことなどで、会社のひとから「即戦力じゃない」と思われ、微妙な扱いを受けました。

今までの人生で、周囲のひとからそういう扱いをされたことがなかったので、結構ショックを受けました。

とはいえ愚痴をいうにも肝心の太一が家におらず、電話しても「まだ業務中だから、ごめんね」という返信がくることがほとんど。

仕事や太一の対応にストレスがたまっていたので、会社の帰りに1杯飲みに行こうと友達を誘って歌舞伎町に飲みに行きました。

いろいろ不満を愚痴っていたところ、友達から「10代のころから、旦那一筋ってたまには遊びなよ!せっかく歌舞伎町にいるんだし、一回ホストとかいってみない?」といわれました。

ホストというとめちゃくちゃお金がかかるイメージだったので速攻断りましたが、「初回は1000円か2000円でいけるよ!」という友達の押しに負け、つい行くことになってしまいました。

どうせ学生の飲みと同じで一気飲みとかするんだろうと思っていたら、良い意味で裏切られました。

はじめに私についてくれたのは、ホストでイメージするような髪はストパー、派手なスーツのオラオラ系ではなく、カジュアルで小動物系のイケメンでした。

私の愚痴を優しく聞いてくれ、本当に幸せでした。

指名しない場合、何巡かするようで、15分ほどではじめのひとはいなくなり、次に来たのが永遠(とわ)でした。

清潔感のあるイケメンで完全にドストライクでした。

ボディタッチ多めな男性は、正直軽い感じがして嫌だったのですが、永遠なら全然気になりませんでした。

むしろ満たされていない部分が満たされていくようですごく幸せな気持ちになりました。

こんな時間をたったの2000円で味わえるなんて最高と思いました。

これをきっかけに私は永遠にどっぷりハマりました。

永遠に会うために働くなら頑張れるとすら思いました。

太一からは生活費をもらっていたので私の給料はすべて永遠につぎ込みました。

しかし永遠は人気のあるホストのようで、月20万円ぽっちでは永遠にとっての一番になれません。

永遠の他の客に嫉妬を覚えました。

すると、永遠から「智代梨が一番。本当はお金なんか俺が支払いたいくらいなんだけど、ごめんね、お店の決まりでどうしてもできないんだ」

永遠の言葉に私はパパ活を始めることにしました。

昼は派遣で働き、土日はパパ活

一太はどうせほとんどいないのだし、暇な時間はパパ活に使おうとめちゃくちゃ頑張りました。

はじめは食事に行くだけだったのですが、身体の関係があった方が効率よく稼げるとわかったので、性行為アリにすることにしました

好きな人でもないひとと性行為するのは正直苦痛でしたが、永遠に会いにいくためと思えば我慢できました。

永遠に会いに行く時間だけが唯一の楽しみというのが2年ほど続きました。

一太はどうせほとんどいないし、鈍いひとだからわからないだろうと思っていた矢先、離婚を切り出されました。

離婚なんて寝耳に水で、「私悪いことした?」と聞くと、一太は心底失望したような顔をして私がホストに出入りしている写真や、パパ活のためホテルに出入りしている写真を見せてきました。

ホストに貢ぐために体まで売って信じられない。離婚しよう」といわれました。

確かに結婚してるのにパパ活したのはいけないことかもしれません。

でも一太の預金口座には手を出していないし、永遠のお金はすべて私が稼いだものです。

それに、そもそも永遠にハマったのは一太が私を寂しくさせていたからです。

一太が原因を作ったのに、なんで離婚されないといけないんですか?

離婚を断固拒否したいです。

仮に離婚するなら一太からいいだしたことなので、当面の生活費をもらいたいです。

どうすればよいでしょうか。

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弁護士の見解

今回の相談者である智代梨さんは、一太さんの出張が多いことや仕事がなかなかうまくいかない不安がきっかけでホストに通うことになりました。

ホストに通うことは、娯楽の範囲に含まれるかと思いますのでそれ自体が法律上の夫婦関係を破綻させる事由にはなりません

しかし、智代梨さんはホストに通い続けるため、パパ活を行い一太さん以外の男性と性行為をしました。

配偶者以外の異性と性行為をすることは、不貞行為といって法律上で定められている夫婦関係を破綻させる行為です。

そのため、智代梨さんは離婚原因を作った有責配偶者となります。

これを踏まえ、智代梨さんの次の希望を通すことができるのか考えていきましょう。

 

離婚を回避できるのか

離婚は基本的に夫婦の合意によって成立します。

そのため、話し合いのなかで智代梨さんが一太さんを説得することができれば、離婚回避することができるかもしれません。

なお、一太さんがあくまでも離婚を望み、智代梨さんが断固拒否の姿勢を貫いた場合、最終的に離婚裁判で家庭裁判所が離婚するかどうかの判決を下すことになります

一太さんは、智代梨さんの不貞行為を証明するような、「ラブホテルに出入りしているような写真」を持っていた場合、離婚が認められる可能性が高いです。

そのため離婚裁判に発展する前に一太さんを説得して離婚裁判を回避するよう努めた方が良いかもしれません。

 

離婚する場合当面の生活費や慰謝料を受け取ることができるのか

智代梨さんが離婚を受け入れた場合、生活費や慰謝料を一太さんからもらえることができるのでしょうか。

まず、当面の生活費については、「生活費」という名目ではなく財産分与としてある程度のお金を分与してもらえることができる可能性があります

財産分与は結婚してから離婚するまでに夫婦が協力して築いた共有財産を分けることをいいます。

財産分与は特別な事情がない限り、基本的に半分ずつ分けることになります。

ただし夫婦の共有財産は、一太さんの収入だけでなく、智代梨さんが働いて得た収入も含まれますので、夫婦の話し合いによっては、分けられる財産が少なくなる可能性があります。

また慰謝料については智代梨さんが有責配偶者となるので、一太さんに慰謝料を請求することはできません

むしろ、夫婦が持つ貞操を守る権利を智代梨さんがやぶったので、慰謝料を請求される立場にあります。

一太さんが、智代梨さんに対して現状慰謝料を請求しているかはわかりませんが、請求があったときには減額交渉を行うかたちになります。

減額交渉などは当事者同士で話し合いだと、冷静に進められずかえって争いが大きくなる可能性があるので、一度弁護士に相談してみると良いかもしれません。

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まとめ

今回はホストにハマってしまった女性が夫から離婚を切り出された相談事例と弁護士の見解について紹介していきました。

ホストやキャバクラに通うこと自体は、ただちに法的な離婚事由にあてはまるわけではありません。

しかしハマりすぎてしまい、パパ活などを行ってしまったり、夫婦の共有財産を使い込んでしまったりすると有責配偶者になってしまうこともあります。

自分の行動が原因で相手から離婚を切り出された場合、慰謝料請求などが予想されますので、不利益を最小限に抑えるためにも弁護士への相談を検討しましょう

 

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