【離婚できるか考えてみよう】こんな理由でも離婚ができるのか?⑨

2020年から続く新型コロナウイルスによって、生活に大きく変化が生じました。

リモートワークの比率が高まって、夫婦が一緒に居る時間が増えて仲が悪くなってしまい、離婚に至るなんてこともあるそうです。

今回はコロナ禍における○○な理由で離婚が可能かどうかを考えていきたいと思います。

マスクや手洗いうがいをしない夫と離婚したい

【登場人物】

妻:かなこ(29)

夫:ゆうじ(33)

娘:ゆりあ(6)

 

 

ご相談させてください。

危機感が全然ない夫との離婚を考えています。

現在、新型コロナウイルスの流行で、マスクをつけるのはエチケットになっています。

なのに、夫は外出時まったくマスクをしません。

さすがに会社内ではルールとなっているのでマスクをしているようなんですが、家族で買い物に行くときや帰宅時、マスクをしていません。

感染リスクが高くなるかもしれないんだから、ちゃんとマスクしてよと再三伝えているのですが、

「俺以外のひとがマスクちゃんとしてれば、別に大丈夫だろ?そんなこともわからないのかよー」と軽く考えており、全然話になりません。

子どもの重症化のリスクは低いと言っても、もしも夫がコロナにかかったら、家族の行動も制限されてしまいます。

感染対策を行ってなお、感染してしまったのなら仕方ないし、責める気も起きませんが、ちゃらんぽらんな対応で感染されたらたまったものじゃありません。

夫の自分勝手な行動、自分だけ良ければすべてよし的な身勝手さに離婚を考えています。

このような理由でも離婚することができるのでしょうか?

また、慰謝料や養育費等はどうなりますでしょうか?

ご教示いただけると幸いです。

 

見解

夫婦の価値観の違いによって離婚したい場合、多くは相手方の同意を必要とします。

今回のかなこさんのケースでも同じく、衛生観念の違いで離婚したいのであれば、夫のゆうじさんの合意を得られれば離婚することができます。

相手の合意を得ず離婚するには、法律で定められた離婚の理由が必要です。

今回のような衛生観念の違いだけでは、一方的に離婚できる理由には至りません。

また慰謝料についても離婚すれば必ずもらえるものというわけではありません。

慰謝料を請求するためには、相手方の行為によって精神的苦痛を受けたことを立証する必要があります。

かなこさんの場合、夫がマスクをつけないことによって不利益を被ったということを証明しなければなりませんが、この証明は非常に困難と言っても良いので、慰謝料は望めないと考えておいた方が良いでしょう。

 

養育費については、かなこさんがゆりあさんの親権者となった場合、ゆうじさんは必ず支払うべきお金で、親の義務です。

養育費の相場については、双方の年収や子どもの人数、年齢等で異なります。

裁判所で養育費算定表が公表されているので、そちらを参考に取り決めを行うべきでしょう。

 

今回の場合、コロナ禍の状況によって、かなこさんにストレスが溜まっており、ゆうじさんの行動に対して過敏に反応してしまっている可能性も否定できません。

そのため、一度コロナについての対応を夫婦間で話し合ってみるのも良いかもしれません。

それでもなお、態度が変わらない場合には離婚を考えていることも伝え、軽く見るべき状態ではないということを共有してみることも一つの方法です。

加えて、ゆうじさんに関する不満はマスクの件だけでしょうか?

普段の家事育児の負担等の不満を持っていることも考えられますので、かなこさんはゆうじさんのどのような点に不満を持っているのかを改めて考えても良いかもしれません。

 

お酒を飲んでいちいち注文付ける夫と離婚したい

【登場人物】

みゆき(28)

たいし(38)

ゆきな(2)

 

 

自分の夫にほとほと嫌気が差して離婚を考えています。

理由はお酒です。

去年から続くコロナ禍で多くの方は飲み会の頻度を落としたり、そもそも飲み会をしなくなったと思います。

けど、夫はそうではないようで…。

とりあえず毎日お酒を飲んでいます。

少量ならまだしも、結構な量を飲みます。

しかも、リモート飲みだけでなく、外でも飲み会と称して結構飲んできます。

私の夫は、週4でリモート勤務となっています。

週1である出社日は必ず外で飲んできます。

リモート勤務の時でも、仕事が終わった後、リモート飲みとか、「ちょっと行ってくる」と言って、外でお酒を飲んできます。

お店が開いてない場合は、路上で飲んでいるみたいです。

感染の確率とかもそうなんですが、一番はリモートになって比較的電車に乗る時間とか短縮されたのに、家事育児も手伝わず、毎日のようにお酒を飲んでいる部分にイラつきを感じます。

リモート飲みのときなんて、夜中に話が盛り上がって騒ぐので、子どもが起きてしまいます。

私は出勤しながら家事育児をしてるのに、夫はやりたい放題しているようにしか見えません。

せめて自分の食事位用意すれば、負担も少しは軽くなるのですが、飲み会のつまみとかも、全部私が用意しなければいけません。

なんかつまらない見栄張って、リモート飲みのときはつまみを3種以上用意しろとか、おしゃれなつまみを用意しろとかいちいち注文付けてきます。

一度、仕事が忙しくてつまみをスーパーのお惣菜で済ませたら、ありえないくらい怒鳴ってきて、もう意味がわかりません。

家事育児もほとんどせず、お酒ばっか飲んで、ストレスの根源しかない夫とはもう暮らせないと思っています。

ただ離婚後について考えると不安です。

私もフルタイムで働いているのですが、それを理由に養育費を貰えないなんてことはありますか?

こんな理由で情けないと思われるかもしれませんが離婚できるか含めて教えてほしいです。

 

見解

夫婦には、同居・扶助・協力の義務というものがあります。

簡単に言うと、夫婦は同居して協力しあって生活していきましょうという意味です。

今回の場合、夫のたいしさんは、夫婦の扶助協力の部分の義務を怠っているようにみえます。

夫婦の扶助協力の義務に違反している場合、法律で定められている離婚できる理由に該当します。

法律で定められている離婚理由は以下のようなものになります。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上生死不明
  • 配偶者が強度の精神病で回復を見込めない場合
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

 

みゆきさんの場合、たいしさんは「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。

とはいえ、夫婦の扶助協力の義務違反を理由に離婚する場合には、それを立証する必要があります。

そのため、早く離婚を成立させたいと考えるのならば、相手の合意を得て協議離婚を目指した方が良いかもしれません。

なお、ご心配されている養育費ですが、養育費は親である以上絶対に支払うべきお金です。

離婚したとしてもたいしさんが、ゆきなさんの親であることには変わりないので、絶対に取り決めをしておきましょう。

取り決めに際して、相手方が話し合いを拒否するようであれば、夫婦関係調整調停(離婚)を申し立てて、決めるべきです。

調停等家庭裁判所の手続きをせずに取り決めをする際には、強制執行認諾文言付きの公正証書にしておきましょう。

この公正証書にしておけば、養育費が不払いになったとき裁判所に強制執行を申し立てて、給料差し押さえ等を行うことができます。

日本は養育費の支払い率が非常に低いです。

後々の不払いの可能性に備えて、多少費用が掛かったとしても公正証書で取り決めしましょう。

 

コロナ禍に風俗に行く夫と離婚したい

【登場人物】

妻:とうこ(34)

夫:あきはる(35)

 

 

現在夫と離婚しようかと悩んでいます。

理由は風俗です…。

夫はもともとキャバクラ等に行くのが好きでした。

まあ仕事の付き合いもあるだろうし、本人がストレス発散で必要とも言っていたので、あまり良い気はしませんでしたが、黙認している状態でした。

しかし、コロナ禍になって軒並みキャバクラやクラブ等が店を閉めており、またなれないリモート環境でもあったからなのか、とうとう風俗に手を出すようになりました。

 

リモートワーク後に終わりにちょっと散歩してくると言って、2時間ほど家を空けることが多くなりました。

散歩くらいで息抜きになるなら…と思い、深く考えていませんでした。

気づくきっかけになったのは、将来子どものためにと取っておいた貯金がほとんど消えたことです。

まめに記帳していなかった私も悪いですが、おそらく200万円ほどは貯まっていたと思います。

不審に思って、夫の留守中に書斎に入ると、丁寧に風俗嬢の名刺をファイリングしていたファイルを発見。

しかも、その人たちの特徴とかいろいろ書いてあり、コンドームがはさんでありました。

いや、完全にドン引きです。

妊活もしていましたが、他の女性とヤッていた夫が汚物にしか見えなくなりました。

身体に触れられたくありませんし、夫の着ていた服を洗濯するもの、食器を洗うのも苦痛です。

なんとか離婚したいと思っているのですが、どうすればいいでしょうか?

証拠はまだ名刺だけで、写真等は撮れていません。

どうすればいいでしょうか?ご教示いただけると幸いです。

 

見解

風俗はそのサービスによって、不貞行為に該当する可能性があります。

不貞行為とは、民法770条に定められている、法律で定められた離婚できる理由に該当します。

不貞行為の定義は、配偶者以外の異性と性行為、もしくはそれに準ずる行為を行うことを指します。

したがって、今回のとうこさんの場合、あきはるさんが風俗嬢とその行為を行ったかが焦点となります。

通っていたお店がソープやデリヘル等、挿入行為や射精を伴う行為があった場合には、不貞行為とされる可能性が高いです。

あきはるさんは、風俗嬢の名刺を所有していますので、まずはどのような形態の店なのか把握しておくと良いかもしれません。

風俗に通っている場合、一度きりの利用ですと不貞行為に認められにくいです。

そのため、その店に複数回通っている証拠を掴んでおいた方がよいです。

通っている証拠として日付の入っているポイントカードや、風俗嬢とのLINE等のSNS上でのやり取りが考えられるでしょう。

なお、不貞行為を立証できた場合であっても、風俗嬢に慰謝料を請求することは難しいです。

というのも、風俗嬢は仕事として性的サービスを提供しているため、既婚者だからと言って拒否することが難しいからです。

風俗の利用を理由とした不貞行為の立証は難しいので、より有利な条件で離婚したい場合には弁護士等の専門家に相談、依頼した方が良いかもしれません。

 

まとめ

今回はコロナ禍にまつわる離婚トラブルの体験談とその見解をご紹介しました。

普段とは異なる状況によって、ストレスがたまりがちになり、夫婦仲が悪くなってしまうことがあるようです。

夫婦間のコミュニケーションを密に取ることによって、回避できることもあるかと思います。

ただし、相手方の不貞行為等、明らかに修復不可能だと感じている時には早めに弁護士に相談した方が良いでしょう。

 

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